英語の絵本から、少し長めの読み物へ進みたい。
そんな時期に候補に入りやすいのが、Nate the Greatシリーズです。
主人公は、少年探偵のNate。身近な友だちから依頼を受けて、なくし物やちょっとした事件を解決していきます。ミステリーといっても怖い話ではなく、子どもの日常にある小さな謎を、手がかりを集めながら解いていくお話です。
大学英語講師はむ先生英語講師の「はむ先生(村上里実)」です。教歴は15年、大学で非常勤講師を務め、第二言語習得を専門としています。
わが家でも、小3の息子がチャプターブックへの橋渡しとして読みました。
今回は、Nate the Greatシリーズのあらすじ、英語レベル、多読向きかどうかをまとめます。
Nate the greatシリーズは公式では27冊

Nate the Greatは、Marjorie Weinman Sharmatによる児童書シリーズです。
Penguin Random Houseの公式ページでは、beginning readers向けの探偵ミステリーシリーズとして紹介されており、シリーズは27冊とされています。
ただし、日本の多読リストや販売サイトでは、所蔵冊数や関連巻の数え方によって、28冊、29冊、30冊近くと紹介されることもあります。
そのため、記事やブログで紹介する場合は「公式では27冊。流通している関連巻を含めると30冊近く見つかる」と書いておくと、情報として正確です。
1冊の長さはおおよそ50〜80ページほど。ページ数だけを見ると「長いかな?」と思うかもしれませんが、文字は大きめで、挿絵も多く、文章も短めです。
絵本からいきなり本格的な児童書へ進むよりも、ずっと手に取りやすいシリーズだと感じます。
あらすじは?
主人公のNateは、自分のことを「名探偵」と考えている男の子です。事件が起こると、Nateはノートを取り、手がかりを集め、関係者に話を聞きながら謎を解いていきます。
たとえば、なくなった絵、消えたリスト、見つからない鍵、なくなった猫、誰かが食べたゴミなど、事件そのものは子どもの生活に近いものばかりです。大人から見ると小さな出来事でも、Nateにとっては立派な「case」です。
Nateの相棒として登場するのが、犬のSludge。友だちのAnnieやRosamondなども登場し、シリーズを読み進めるほど、キャラクターの関係性が分かってきます。
このシリーズの面白いところは、子ども向けでありながら、少しハードボイルド風の雰囲気があることです。Nateは真面目に事件を引き受け、淡々と調査を進めます。その一方で、パンケーキが大好きだったり、子どもらしいやりとりがあったりして、読み心地はとても軽やかです。
英語のレベルはどう?


第1巻のNate the Greatは、Penguin Random Houseの公式情報では、
- 対象年齢:6〜9歳
- 学年:Grades 1〜4
- Lexile:340L
- Fountas & Pinnell:K
とされています。
AR BookFinderでは、たとえば第2巻のNate the Great Goes UndercoverがATOS 2.4、語数1524語、ARポイント0.5とされています。
つまり、英語圏の子どもにとっては、小学校低学年向けの読み物です。
日本の子どもが英語多読で読む場合は、「英検5級が終わったらすぐ読める」というより、音声つきの絵本やリーダーをある程度読んできた子に向いています。
文は短く、会話も多めです。ただし、ミステリーなので「何が起きたのか」「誰が何をしたのか」を追う必要があります。単語だけでなく、話の流れを読む力も必要です。
Nate the greatシリーズは多読向き?

結論からいうと、Nate the Greatは多読向きです。
理由は3つあります。
1つ目は、シリーズものなので、世界観に慣れると読みやすくなることです。主人公、友だち、犬のSludge、事件の進み方がある程度パターン化されています。最初の1冊で少し難しく感じても、2冊目、3冊目と読むうちに「こういう話ね」と分かってきます。
2つ目は、1冊の長さがちょうどよいことです。絵本よりは長いけれど、本格的なチャプターブックほど長くはありません。英語で1冊読み切った達成感を得やすい長さです。
3つ目は、内容が子どもに分かりやすいことです。事件は身近で、登場人物も子ども中心。大きな背景知識がなくても読み進められます。Common Sense Mediaでも、Nate the Greatは新しく読み始める子に向いたシリーズで、語彙がシンプルで文も短く、くり返しが多いと紹介されています。
ただし、完全な初級絵本ではありません。
Oxford Reading TreeやI Can Readのやさしい本をある程度読んできた子が、次の段階として挑戦する本と考えるとよいと思います。
YL(読みさすさレベル)の目安
英語多読でよく使われるYLは、日本人学習者にとっての読みやすさを示す目安です。
SSS英語学習法研究会では、Nate the Great Mystery Seriesを
- YL 1.4〜1.8、総語数1200〜2000語のシリーズ
として紹介しています。
| タイトル | 語数(目安) | YL |
| Nate the Great | 約1,600語 | 1.2 |
| Nate the Great and the Lost List | 約1,650語 | 1.3 |
| Nate the Great Goes Undercover | 約1,550語 | 1.3 |
一方、豊田市中央図書館の多読リストでは、初期の巻はYL 1.2、途中からYL 1.5前後で掲載されています。語数は1冊あたり1500〜2600語前後のものが多く見られます。
YLは絶対的な数値ではなく、読み手の経験や好みによって感じ方が変わります。ミステリーが好きな子なら読みやすく感じるでしょうし、日常会話の英語に慣れていない子には、意外と難しく感じるかもしれません。
目安としては、YL 1台の本を読めるようになってきた子、または短いリーダーを何冊も読んできた子におすすめです。
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アプリをつかってみる ▷ 使い方を見る ≫小3息子が読んでみた感想
小3の息子に読ませてみたところ、最初は「絵本より文章が多い」という印象があったようです。ただ、1ページあたりの文字量はそこまで多くなく、会話も多いため、読み始めると意外と進めやすい様子でした。
特によかったのは、「事件を解く」という目的があることです。
問題解決するまでに少し長いので、途中で「まだ?」と中だるみする感じは見受けられましたが、「え!」というオチが用意されているので最後は笑いながら読んでいました。
ただ英文を読むだけでなく、「何が起きたのかな?」「この手がかりは関係あるのかな?」と考えながら読めるので、最後まで読む動機が生まれやすいと感じました。
現役英語講師はむ先生息子は名探偵コナンが大好き
一方で、すべての単語が簡単というわけではありません。探偵ものらしい表現や、日常の細かい言い回しも出てきます。わからない単語を全部調べながら読むと、少し重たくなるかもしれません。
たとえば、trailという単語は「てがかり」という意味ですが、Nate the greatだからこそ出会うことばだと感じます。文章自体は1文が短く、簡単です。
多読として読むなら、辞書を引きすぎず、分からないところは軽く飛ばしながら読むのがよいと思います。音源があれば、先に聞いてから読む、または聞き読みをするのもおすすめです。
どこで買える?
Amazonでも購入できますがシリーズではないため、1冊試してみたいという方におすすめです。
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Nate the Greatはチャプターブック前の橋渡しにぴったり

Nate the Greatは、英語絵本からチャプターブックへ進みたい子にちょうどよいシリーズです。
1冊が短めで、挿絵も多く、シリーズとしての安心感があります。
ミステリー要素があるので、物語を追う楽しさもあります。
一方で、完全な初級者向けではありません。英語の音に慣れ、短い英文を読む経験を積んできた子が、「そろそろ少し長い本に挑戦したい」というタイミングで読むと、よいステップになります。
英語力がある程度あることと、話しを追う必要のある絵本が読めることはまた違います。Nate the Greatは「物語を英語で1冊読めた」という自信をつける本として、かなり使いやすいと感じました。
おうち英語や英語多読では、難しい本を無理に読むよりも、少しやさしめの本を楽しく読み切ることが大切です。
Nate the Greatは、その一歩先に進みたい小学生におすすめできるシリーズだと思います。
参考にしていただければ幸いです!
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