おうち英語フェーズ1|聞いて分かることばを増やす(歌・絵本・動画)

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おうおうち英語を始めようと思ったとき、まず迷うのは「何から始めればいいのか」ではないでしょうか

英語の歌を聞かせるというけれど、本当に効果があるのか分からない。動画を見せてもいいのか迷う。絵本を読んであげたいけれど、親の発音に自信がない。

最近では、SNSでは小さい頃から英語を話している子の様子が目に入ることもあります。そうすると、「うちも早く何かしなきゃ」と焦ってしまうこともあるかもしれません。

大学英語講師はむ先生

英語講師の「はむ先生(村上里実)」です。教歴は15年、大学で非常勤講師を務め、第二言語習得を専門としています。

でも、おうち英語の最初の目的は、すぐに話せるようにすることではありません。

まずは、英語を聞いて「なんとなく分かる」「楽しい」と感じられる時間を増やすことが大切です。

この記事では、ことばの発達の4つのフェーズのうち、最初の段階にあたる「聞いて分かることばを増やす」フェーズについて、家庭でできることと、家庭で頑張らなくていいことを整理してお伝えします。

4つのフェーズの全体像はこちら:おうち英語の全体像|ゆるく続けて成果を出す4つのフェーズ

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フェーズ1とは「聞いて分かることば」をためる段階

フェーズ1は、英語を聞いて、少しずつ意味が分かることばを増やしていく段階です。

ここで大切なのは、すぐに話せるようにすることではありません。むしろ、話す前に「聞いて分かることば」をたっぷりためることが、この後の英語力の土台になります。

日本語を考えてみると、子どもはいきなり話し始めるわけではありませんよね。生まれてからしばらくの間、周りの大人の声を聞きながら、少しずつことばの音や意味をためていきます。

英語も同じです。

最初から「言ってごらん」と言わせるよりも、まずは英語の音にたくさん出会い、場面や絵と結びつけながら、「あ、これはこういう意味かな」と感じられる経験を積むことが大切です。

ことばは、意味が分かるインプットの蓄積から育っていきます

ただ英語の音が流れていればよい、というよりも、歌、絵本、動画、親子のやり取りなどを通して、子どもが「なんとなく分かる」「楽しい」「もう一回見たい」と感じられることが大事です。

成果はすぐには感じられない

もちろん、最初からすべて理解できる必要はありません。

子どもは、聞こえてくる音、映像、絵、親の反応、生活の流れを手がかりにしながら、少しずつ意味をつかんでいきます。

このフェーズでは、目に見える成果が出にくいかもしれません。英語の歌を聞いていても、口ずさまない。絵本を読んでも、ただ見ているだけ。動画を見ていても、英語を話す様子はない。

そうすると、「本当に意味があるのかな」と不安になることもあると思います。

でも、この時期には、聞いてためる期間があります。子どもは、話していないから何も育っていないのではありません。英語の音のリズムに慣れ、ことばの意味を少しずつ内側にためている途中なのです。

ですから、フェーズ1で一番大切なのは、英語を言わせることではありません。

英語を聞いて、「なんとなく分かる」「楽しい」「知っている」と感じられる経験を増やすことです。

また、このフェーズを年齢だけで決めないことも大切です。

0歳から始める子もいれば、4歳、7歳、小学生になってから始める子もいます。どの年齢で始めても、最初に必要なのは「聞いて分かることば」を増やす時間です。

ただし、年齢によって合う方法は少し変わります。

赤ちゃんや小さな子であれば、親の声、歌、短い絵本が中心になります。0歳の映像視聴は、私は慎重でよいと思っています。便利ではありますが、赤ちゃんにとっては、画面よりも人とのやり取りの方がずっと大切だからです。

一方で、幼児や小学生であれば、動画やアプリ、音声付き絵本も上手に使えます。

大事なのは、「何歳だからこれをしなければ」ではなく、その子が今どの段階にいるかを見ることです。

フェーズ1・聞く力が育っているサイン

うちの子は今この段階なのかな、と迷ったときは、次のような様子を見てみてください。

  • 英語の歌や動画を、意味は分からなくても楽しそうに聞いている
  • 同じ英語の絵本や動画を、何度も見たがる
  • 英語で言われた簡単なことばに、表情や動きで反応する

などが挙げられます。

すべて揃っている必要はありません。

英語を話すことはなくても、英語を嫌がらずに聞けているなら、フェーズ1の入り口に立っていると考えて大丈夫です。

この段階では、「言えるかどうか」よりも「聞くことに慣れているか」「英語の時間を嫌がっていないか」を見てあげるとよいと思います。

たとえば、英語の歌が流れると体を揺らす。お気に入りの動画のフレーズに笑う。絵本の中の動物を指さす。

こうした反応は、まだ発話ではありませんが、英語と意味が少しずつ結びついているサインです。

フェーズ1・聞く力を育てるためにやること

フェーズ1では「意味を理解しながら英語の音声を聞く」ことをします。

決まったやり方はありませんが、大きく3つの方法に分けられます。

お子さん、各家庭に合わせて、無理なく続けられそうな方法を選ぶことがコツです。

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①動画・DVD|英語の音に出会う時間をつくる

フェーズ1で取り入れやすいのが、英語の動画を生活の中に入れることです。

朝の支度中、夕飯の準備中、お風呂の前、車の中など、生活の中に英語の音が流れる時間を少し作っていきます。

ただし、かけ流しを「英語音声を流しておけば勝手に話せるようになる魔法」のように考えない方がよいと思います。

子どもが全く関心を向けていない音を、長時間流し続けるだけでは、効果は見えにくいからです。

大切なのは、子どもにとって意味の手がかりがあることです。

  • 何度も見たことのある動画を流す
  • 親子で歌ったことのある歌を流す
  • 絵本で知っているキャラクターの音声を流す

こうした「知っている」「見たことがある」「好き」という手がかりがあると、英語の音がただの雑音ではなく、意味のあることばとして入りやすくなります

動画を使う場合も、見せっぱなしにしなくて大丈夫です。

短い動画を一緒に見て、親が少し笑ったり、まねしたり、「かわいいね」と声をかけたりするだけでも、子どもにとっては意味のある時間になります。

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②音声付き絵本の読み聞かせ|絵と声で意味をつなげる

フェーズ1で相性がよいのが、音声付きの英語絵本です。

絵本には、子どもが意味をつかむための手がかりがたくさんあります。

絵を見ることで、ことばの意味を想像できます。ページをめくることで、話の流れが分かります。何度も読むことで、「この場面ではこの英語が出てくる」と少しずつ予測できるようになります。

特に0歳のお子さんに動画を長時間見せることに抵抗がある場合は、音声付き絵本を使うことをおすすめします。

子どもが楽しそうに聞いていたら、それで立派なおうち英語の時間になっています。

フェーズ1の絵本選びで大切なのは、難しい本を選ばないことです。

文章が長いもの、ストーリーが複雑なもの、知らない単語ばかりのものは、英語に慣れていない子には負担になります。

最初は、同じフレーズがくり返される本、絵だけでも内容が分かる本、歌のようにリズムがある本が向いています。

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同じ本をくり返すことにも意味があります。

一度目は絵を見ているだけでも、二度目、三度目とくり返すうちに、音と場面がつながっていきます。

お気に入りのフレーズを覚えたり、ページをめくる前に次の展開を予想したりするようになれば、聞いて分かることばが育っているサインです。

現役英語講師はむ先生

英語だけでなく、幼い頃から日本語の絵本の読み聞かせも習慣にするといいですよ!

③歌|まねしやすい英語を体で覚える

フェーズ1では、英語の歌も使いやすい取り組みです。

リズム、メロディー、動作があることで、子どもは意味を細かく説明されなくても、英語のフレーズをまるごと覚えていきます。

たとえば、数字、色、体の部位、あいさつ、天気などは、歌で触れると入りやすいテーマです。

歌詞の意味をすべて説明する必要はありません。

子どもが楽しそうに聞いている。サビだけまねしている。手遊びの動きを覚えている。

それで十分です。

歌は、英語の音のリズムに慣れる入り口になります。

また、歌は親が英語に自信がなくても取り入れやすい方法です。一緒に歌えなくても、音源を流して、手をたたいたり、体を動かしたりするだけでかまいません。

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歌を使うときに大切なのは、正しく歌わせようとしないことです。

発音が違っていても、途中だけでも、日本語のように聞こえても大丈夫です。

フェーズ1の歌は、練習ではなく、英語に親しむ時間です。

フェーズ1でやらなくていいこと

フェーズ1では、「何か成果を出さなければ」と思うほど、親子で苦しくなりやすいです。

でも、この段階で頑張らなくていいことはたくさんあります。

1つ目は、英語を無理に言わせる必要はありません

英語の歌を聞いたあとに「今の言ってごらん」、絵本を読んだあとに「これは英語で何?」と聞きたくなることがあるかもしれません。

でも、聞いて分かることばが十分にたまる前に言わせようとすると、英語の時間がテストのようになってしまいます。うなずく、笑う、指をさす、動作で反応する。そうした反応も、立派な理解のサインです。

2つ目は、映像を長時間見せる必要もありません

英語の動画は便利ですが、長時間見せればその分だけ英語が伸びる、とは考えない方がよいです。特に小さい子にとっては、画面を通した英語だけでなく、人とのやり取りが大切です。

動画で見た表現を、親子の遊びや絵本、生活の中で少し使ってみる。動画の歌を一緒に口ずさむ。そうしたつながりがあると、動画の英語が子どもの中に残りやすくなります。

スマホ育児とおうち英語の考え方

3つ目は、効果をすぐに求めなくて大丈夫です。

毎日英語を流しているのに、全然話さない。絵本を読んでいるのに、英語を覚えている感じがしない。そう感じると、不安になりますよね。でも、聞いて分かることばは、外から見えにくいところで育ちます。

ある日突然、歌の一部を口ずさんだり、動画のセリフをまねしたり、英語の指示に反応したりすることがあります。

フェーズ1では、短期間で結果を判断しなくて大丈夫です。

1週間で変わるかではなく、3か月、半年、1年、3年という単位で、英語が生活に少しずつなじんでいるかを見ていくとよいと思います。

次のフェーズへ移るサイン

フェーズ1が育ってくると、お子さんにこんな変化が見え始めます。

  • お気に入りの英語の歌やフレーズを、自然に口にする
  • 簡単な英語の質問に、単語や動作で反応する
  • 英語の動画や絵本の内容を、なんとなく分かって楽しんでいる
  • 親や先生の英語に対して、まねしたり返事をしたりしたがる

こうしたサインが見えてきたら、英語が「聞いて分かるもの」から、「少し使ってみたいことば」へ変わり始めています

そうすると、次はフェーズ2の「状況に合わせてことばを話す」段階に入っていきます。

ただし、フェーズ2に入ったからといって、フェーズ1をやめるわけではありません

聞く時間は、その後もずっと土台になります。

話す練習を始めても、歌、絵本、動画、音声の時間は続けていきましょう。

おうち英語の全体像|4つのフェーズはこちら

おうち英語の始め方は、お子さんの年齢や性格、家庭で使える時間によって変わります。

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