おうち英語は、毎日何時間も取り組まなければ成果が出ない、というものではありません。
大切なのは、今のお子さんが「ことばの発達」のどの段階にいるのかを知り、その時期に合った関わり方を無理なく(でも、やめることなく)続けることです。
私は第二言語習得を学び、子どもの成長や大学での教育に関わる中で、「ことばの発達」には大きく4つのフェーズがあると考えるようになりました。
ことばの発達は、基本的にフェーズを飛び越えることはできず、1→2→3→4の順で進んでいきます。
母語でも外国語でも、乳幼児期のことばの習得はこの流れに沿っています。
もちろん、どのフェーズの力も生涯を通して変化し続けますし、複数のフェーズが同時に育っていくのが自然な姿です。
一方で、小学中学年以降から英語を始める場合には、日本語の発達が進んでいるため、フェーズ3にあたる「読み書き」から学習を始めることもできます。
ただしその場合も、「ことばの発達」の土台となるフェーズ1・2、つまり「聞く・話す」力を並行して育てていくことが大切です。
以下では、この4つのフェーズをもとに、お子さんの今に合った英語の学び方や関連記事をご紹介します。
まずは、おうち英語の全体の流れをざっくりと理解していきましょう。
▷ 各フェーズの詳細は、朝日新聞Edua2026年1月の連載にもまとめています
フェーズ1|聞いて分かることばを増やす
絵本、歌、動画などの豊かなインプットを通して、英語の「音」と「意味」を結びつけながら、聞いて分かることばを増やしていく段階です。
英語に親しみ、聞き取れる耳を育てることは、語彙の幅を広げるだけでなく、後のフェーズである会話や読み書きの大切な土台になります。
DVD教材の活用、YouTube動画の視聴、英語の歌やアニメにふれる時間などは、このフェーズに含まれます。
▷ フェーズ1の詳しい進め方:聞いて分かることばを増やす(歌・絵本・動画)
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フェーズ2|状況に合わせてことばを話す
知っていることばをまねしたり、必要な場面で使ってみたりしながら、少しずつ英語を口に出し、自分のことばとして話していく段階です。
フェーズ1で「聞いて分かることば」が増えてくると、英会話レッスンにも無理なく取り組めるようになっていきます。
オンライン英会話や英会話スクールで先生や友だちとやり取りをする時間は、このフェーズに含まれます。
▷ フェーズ2の詳しい進め方:状況に合わせてことばを話す(英会話)
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フェーズ3|文字の読み書きができる
小学生に近づき、「学習」として英語に取り組めるようになると、文字の読み書きの基礎力を育てる段階に入ります。
アルファベットやフォニックスを学びながら、英語の音と文字の関係を理解し、少しずつ単語や文を読んだり書いたりできるようにしていきます。
英語のスタートが小学生以降の場合は、このフェーズを軸にしながら、聞く・話す力であるフェーズ1・2も並行して育てていくことができます。
フォニックス、多読、英検の対策などは、このフェーズに含まれます。
▷ フェーズ3の詳しい進め方:文字の読み書きを育てる(フォニックス・多読・英検)
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フェーズ4|読み書きや対話で知性を深める
ことばが成熟するまでの道のりは長く、抽象的な思考を支える「学習言語」は、おおよそ12〜15歳頃まで発達するといわれています。
ことばの土台が整ったあとは、読書、作文、対話、探究的な学びなどの言語活動を通して、自分の考えを広げたり深めたりしていく段階に入ります。
英語を使って知識を得たり、自分の意見を伝えたり、他者の考えにふれたりすることで、英語は単なる教科ではなく「学びの道具」になっていきます。
読書、英語での学び、大人の学び直し英語などは、このフェーズに含まれます。
▷ フェーズ4の詳しい進め方:英語で知性を深める(英語を学びの道具として)
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フェーズは「地図」として使ってください

4つのフェーズは、お子さんを型にはめるためのものではなく、今いる場所と次の一歩を見つけるための地図です。
進み方のペースはお子さんによって違いますし、行きつ戻りつしながら育っていくのが自然な姿です。隣の子と比べる必要はまったくありません。
「うちの子は今どのあたりだろう?」「次に何を足せばいいんだろう?」と迷ったときは、いつでもこのページに戻ってきてください。
そして、お子さんに合わせた進め方を個別に相談したい方は、匿名で使える質問箱もご活用ください。
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