私は第二言語習得を専門分野としながら、約15年ほど大学で非常勤講師として英語を教えています。
現在の私は「英語が得意な人」に分類されると思いますが、大学生の頃の私はまったく英語ができませんでした。
 大学英語講師はむ先生
大学英語講師はむ先生はじめまして!
英語講師の「はむ先生」と申します。教歴は15年ほど。名古屋にある市立大学で非常勤講師をしています。
英語は他の科目と違い、才能というより、時間を費やせば「誰でも」身に付くと言われています。
逆に言えば、いくら物覚えのよい人でも単なる暗記で身に付くものではなく、言葉の習得には一定の取り組みが必要であるということです。
大学生のうちに頑張りたいと奮起した皆さんには、ぜひ頑張ってもらいたいなと思っています。
この記事では、
大学で英語をゼロから勉強したいと考える学生さんへの心構えとおすすめの学習方法
を書いていきます。
私が大学生のとき英語をゼロから勉強した理由

私が大学生になって英語をゼロからでも勉強した理由は、自分で「がんばった」と言えるものが欲しかったから。
努力してみようと思った対象が英語であった理由は、英語ができれば公費で留学に行けたからです。
留学がしてみたかったんですね。
異文化には興味があったので、直近の目標として、公費留学に行けるTOEFLのスコアを取ることを目指しました。
流れるままに時間を過ごした中高時代
私は10代を中高一貫校で過ごしました。
地元の中学校が荒れているという理由で私立を受験したように記憶していますが、進学先の学校も同様に荒れていました。
理由は何だったのか・・・時代だったのかもしれませんね。
今振り返ってもよく分かりませんが、毎日の授業が成り立っておらず、子ども達はやりたい放題。
学校の先生にだけはならないと心に誓った覚えがあります。
そんな中で、私の英語リスニング力を高めたものがホームステイの受け入れでした。
英語力を高めることが目的ではありませんでしたが、留学生と交流する中で、自然にリスニング力が高まりました。
結果、英語の聞き取りだけ少しだけできる状態で大学に進学しました。
真剣に頑張ったと言えるものが欲しかった
小学校高学年の頃は中学受験にむけて、夜遅くまで塾で勉強するなどしていました。
優秀といういうには程遠い子どもではありましたが、それなりに「受験をがんばった」と感じていました。
しかし、目標を達成した中学入学以降は、積極的に勉強することはありませんでした。
当時の私は「勉強をする理由」を根本的に理解できていない子どもだったように思います。
 現役英語講師はむ先生
現役英語講師はむ先生あまり考えたこともなかったのかも
特に真剣に勉強をすることなく大学に進学したため、大学受験勉強をしてきた同級生との知識・意識の差を感じたのを覚えています。
このままではダメだなと思いつつ、アルバイトに精を出していた大学1年の終わりに、「春休みやり直し英語セミナー」の募集を大学内で見かけました。
担当の先生は大学院生。このポスターを見かけたときに「これだ」と思ったのを覚えています。
この集中講義に参加したことが、当時の私が英語を再び勉強し始めるきっかけとなりました。
大学生で英語をゼロから勉強しても伸びるのか?

大学生からゼロスタートで英語学習を始めても、英語力は高まるのかと不安になる方もいるでしょう。
しかし心配の必要はなく、毎日英語の勉強を続ければ必ず身に付きます。
周りと比べることなく、今日やるべきことを着実にこなしていけば、おのずと成果を感じられる日がくるはずです。
この私も、英語ができるようになったんですから。
継続し続ければ英語力は伸び続ける
英語を始めとする語学学習は、継続して取り組み続ければ必ず上達します。
ただし、中学生から毎日英語の勉強を続けていて、今も続けて努力している人の英語力に、大学生から英語を初めて追い越せることはないでしょう。
当たり前のことかなと思います。
英語に限らず、人より上手くになろうと思ったら、早くに始めて、長く続けている人が強いのは当然です。
しかし、毎日継続して努力をし続けるというのは決して簡単なことではありませんから、それを実行できる人というのも少ない訳です。
「やらなきゃな」
「できるようになりたいな」
「でも…」
と言っていても、いつまでもそれが実現する日はやってきません。
今日は〇〇をしたと自信をもっていえるように、英語学習をスタートしましょう。
きっと数年後には、英語ができない自分では成しえなかった、新しい未来が待っているはずです。
目安となる学習時間は?
大学生の皆さんは、授業や試験もあるでしょうし、やらなくてはいけないこともあるでしょう。
しかし、英語をゼロから数年以内に身に付けたいと思うなら、学生のうちは空き時間は全て英語学習にあてることをおすすめします。
子どもだったら無理なく、楽しく始めましょうとお伝えしますが、大人の場合には短期間にギュッと詰め込むのが効果的です。
まずは、2500時間の達成を目指して学習を始めます。
1日3時間勉強すると約2年半で到達できるので、やろうと思えばできる量です。
子どもでも2500時間くらいの学習量をこなさないと、自然に英語が口から出てくるようにはなりません。
 現役英語講師はむ先生
現役英語講師はむ先生私も寝ても覚めても英語というような生活を1年半くらいして、目標スコアを獲得しました。
大学生にもなれば、英語学習をするかどうかは自分の選択になります。
子どもであれば親の意向などあるかもしれませんが、18歳以降は、何を勉強して何を勉強しないかは自分で決めることだと思います。
英語の習得を目標とするなら、それに向かって走りましょう。
最終的には、1万時間の学習量を目指すとよいのかもしれません。
実際のところ、外国語である英語を母語並みに操ることは困難で、たとえ1万時間を超えても難しいのではないかと思います。
しかし、人並み以上の努力を継続することで「努力を続けられた自分」を認められ、完璧でなくともこれでよいのだと、少しの自信がもてるような気がします。
大学生におすすめ|英語をゼロから勉強する方法

大学生になって、ゼロから英語を始めようと思っても、何から始めたらよいのか分からないですよね。
私のおすすめは、
- 毎日でも安いオンライン英会話(Kimini・QQEnglish)を利用して、英語を使って学ぶ機会を設ける
- 多読アプリ(Oxford reading club)を使って英語を聞き読み&音読する時間を作る
- 自分の好きな分野の動画を英語で、英語の字幕付きで見る
を継続し続けることです。
自己分析をして毎日続けられる学習方法を探す
18歳にもなれば、自分がどんな人間かそこそこに理解できているはずです。
計画したことはそのようにできる、好きなことでないと続かない、応援してくれる人が欲しいなど、色々なタイプの方がいるはずです。
自分の性格に合わせて、毎日楽しく続けられる学習方法を探しましょう。
気が向いたときだけでなく「毎日」というのが鍵ですが、これがなかなか難しい。
個人的なおすすめは、毎日レッスンを受けても安いオンライン英会話を入れて、やらざる得ない環境を自分で作ることです。

例えば、オンライン英会話Kiminiなら月額7,480円で毎日25分のレッスンが受けられます。
- 1対1のレッスンが受けられる
- 毎日でも格安
- 予定に合わせて予約可能
であることが、オンライン絵英会話の特徴です。
Kimini Plusコースを選ぶと予習内容も決まっているため、「何をしたらいいか分からない」ということがなくおすすめです。
お気に入りの先生を何人か見つけると、先生との信頼関係も生まれて、毎日のレッスンが楽しみになりますよ!
目標を公言して逃げられない状況を作る
英語に限らず目標達成を目指すときには、いつもと同じ行動をしていては難しいのかなと思います。
英語を身に付けたいと思うなら、アルバイトや遊びの頻度も調整しながら、英語学習に時間を使っていく必要がありますよね。
2年半で2500時間を達成しようと思ったら、1日3時間の取り組みです。
例えば、朝1時間早く起きて勉強する(そのために早く寝る)、大学の授業が終わったら2時間勉強する。
行き帰りの隙間時間を使って、英語を聞いたり、多読をしたりする。
1日はあっという間に過ぎていきますが、やろうと思えば、色々なことができるものです。
「卒業までに英語ができるようになろうと思って」と周りに公言することも、自分を追い込む良い方法かもしれません。
大学生が英語をゼロから勉強して目指せるレベルは?

学習時間によって達成できる英語力は異なりますが、どの分野でも一流になるには1万時間以上の取り組みが必要だと言われます。
毎日2時間くらい英語に取り組むと、1万時間は約15年で達成できます。
途中からは、仕事で英語を使うことも勉強時間に含まれるでしょう。
私も英語に関わる仕事をしていることで、努力を意識せずとも、英語力が伸びている側面があります。
個人的には、個々の専門分野がはっきりしてくる30-35歳になったときに、累計学習時間が1万時間を超えていると安心できると感じます。
 現役英語講師はむ先生
現役英語講師はむ先生40歳くらいになったときに、自分は〇〇ができますと言えるようになっていたいですね。
未来は誰にも分からない だからこそ面白い!
20年前の私は、40代の自分が大学の教壇に立って授業をしているなんて、これっぽっちも想像していませんでした。
中学・高校時代の私を知っている人たちは、皆そろって驚きます。
私の人生にその後を大きく変える分岐点があるとすれば、それは大学生から自分の意思で英語を勉強し始めたことにあるでしょう。
ちょっと大変だけれども、達成すれば大きな変化が訪れる「人生の選択」は数多くあります。
必ずしも達成できるとは限りませんが、もし達成できなかったとしても何か得られるようなそんな挑戦です。
そんな選択に迫られたら、ぜひ試してみて欲しいなと思います。
新たな知識を得て、自分の知らなかった世界に飛び込むことで、そこからまた新しい道が開けるはずです。
叶えたい自分の姿を具体的に10個書き出す
私は大学を卒業して、大学院に進学後、第二言語習得や学習心理学(特に動機づけ)などの分野を中心に学んできました。
そこで動機づけ理論として知られている「理想自己」という概念があることを知りました。
人は目指したい「将来の自己像」をはっきり描けるほど、自己実現のための行動に移しやすいという考え方です。
さて、皆さんは、自分をどのようにプロデュースしていきますか?
私は25歳くらいのときに、10年先までに実現したいことを書き出しました。
- 25歳
- 26歳
- 27歳
- 28歳 大学で非常勤だけで生活できるくらいの職を得る
- 29歳
- 30歳 博士号を取得する
- 31歳
- 32歳
- 33歳
- 34歳
- 35歳
細かいことは覚えていないのですが、ざっくり30歳の目標として「博士号を取得する」「大学の非常勤講師の職を得る」というようなことを書いた記憶があります。
その頃、同じ大学院で学んでいた先輩は「自分の研究室を持つことが夢」だと言っていました。
現在、私は大学の非常勤講師を、その先輩は研究室をもって教授となっています。
この理論を踏まえて言えることがあるとすれば、自分が想像できないことを実現するのは難しいということだと思います。
皆さんは、英語ができるようになって、何を実現させたいですか。
これを機会に、自分の言葉で書き出してみることをおすすめします!
参考にしていただければ幸いです。

