小学生で英検4級を挑戦したものの、残念ながら落ちてしまうということもあります。
そのような場合、親御さんはどのような対応をしたら良いのでしょうか。
はじめまして!
英語講師の「はむ先生」と申します。教歴は15年ほど。
現在、大学の非常勤講師として働いています。
基本的に小学校のうちに英検(特に初級レベル)に挑戦するときには、ほぼ確実に合格するだろう実力で受験することが大切です。
それでも英検4級を受験して合格しなかったときには、一度、英語学習の方向性が正しいか再確認してみることをオススメします。
この記事では、
小学校で英検4級を落ちたときに確認したい3つのこと
について書いていきたいと思います。
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英検4級を小学生(中1・中2)で落ちたときに考えたいこと
小学生で英検4級を受験して落ちてしまった場合にはどうしたら良いのでしょうか?
ここでは、英検4級を不合格通知をもらったら確認したい3つのことをまとめていきたいと思います。
基本的に中学生でも確認事項は同じなので、参考にしていただければと思います。
いくつになっても人生において失敗は付きものです。
一方、英検4級という英語学習の初期段階では、なるべく成功体験を増やしたい時期でもあると感じます。
ある程度の英語力を身に付けるには、少なくとも10年程度は学習を継続する必要があります。
親御さんも長期的な視点からお子さんのサポートに臨むことをオススメします。
詳しく見ていきましょう!
英検4級レベルの英会話力はある?
まず確認したい点は、お子さんは英検4級レベルの英語を「話すこと」ができるかという点です。
もし英検の問題は解けるけれど、英語を話すことはできないという場合には、少し方針を変えることを検討しても良いかもしれません。
子供の英語力を高めるコツは、英語を聞く▷話す練習に切り替えることです。
特に音声を聞くことは大切です。
- 英単語を覚える
- 英文法の規則を理解する
- 英語の文章を読み解く
というのは、母語である程度考えられる言語力が身に付けば、記号を解読するゲームのように問題を解くことができてしまうと言うことが起こります。
しかし、子供が知識として英語を理解するには限界がありますし、言葉を身に付ける上で望ましい形とも言えないでしょう。
子供が目指す英語習得は、聞いて分かる・話せることが中心にあるべきです。
英語接触時間は十分に確保できている?
次に、英語学習を始めてから今まで、どのくらいの時間英語を耳にしているのかを確認します。
- 英語を聞いて分かる
- 英語を話せるようになる
には、その言葉の音声(ネイティブの音源)を大量に聞く必要があり、2000時間くらい(1日1時間で5年半)が目安です。
また、音声を聞いているだけで、その言語を話せるようになる訳でなく、実際に話す練習も必要です。
自分で発音できないものは正確に聞き取れないため、スピーキング力を高めることによる相乗効果も期待できます。
一長一短にできることではないので、コツコツとした日々の取り組みが大切です。
英検取得を急ぐ理由はある?
最後に確認したいのは、英検4級の取得を目指す理由です。
もし英検4級の資格取得が急務でないのなら、無理をして受験する必要はないと思います。
とりあえず、不合格通知をもらえば子供は悲しいですし、親御さんの立場であれば文句の1つも言いたくなるかもしれません。
英語力を高める過程において、英検で力試しをするという目的であれば、ほぼ合格するだろう確信を持てたら受験するのが良いと思います。
以下のような過去問を購入し、自宅で解かせてみて、8-9割正解すれば受験を考えるのが良いでしょう。
小学生で英検4級は早い?中2で英検4級を落ちた私の例
小学生で英検4級を落ちたからといって、お子さん本人も親御さんも落胆する必要はありません。
英検合格で社会的な価値が発生するのは、英検準1級からです。
英検4級が早い時期に合格できたからと言って、何かが大きく変わることはないでしょう。
実際に私が中高生時代に取得した英検は5級と準2級で、英検4級と3級は持っていません。
これは英検を受験しなかった訳ではなく、合格できなかったからです。
私の昔話を書いてみたいと思います。
中1から英語を始めた私の学習経験は華やかなものではない
昭和生まれの私は、小学校の授業で英語は教科化されておらず、中学1年生から英語学習をスタートしました。
今振り返ると、私は小学校(当時小学4年生)のローマ字学習で既につまづいていました。
小学校のローマ字は訳が分からないままに過ぎていき、中学校で本格的に落ちこぼれたというのが正しいかもしれません。
中学1年生の「AからZを書く」という一番最初のテストで再試になったことは、結構ショックだったような気がします。
中学1年生の地点で英検を既に取得しているクラスメートもいて、小学校から英語を習っていた友達とのレベル差を感じた記憶もあります。
昔から英語は子供の習い事として人気だったようですね。
当時の私は英語の読み書きに困難を覚えていて、「bとd」や「pとq」などで混乱していた傾向にもありました。
難読症(ディスレクシア)の傾向があるので、もしかしたら、何らかの学習サポートが必要だったのかもしれません。
子供だった当時の私はそんな情報を知る由もなく、「英語は難しい・分からない」と感じていました。
英検5級取得後、次に合格したのは英検準2級
将来、英語で食べていくことになる私のような人間も、英語学習が最初から順風満帆だった訳ではありません。
中学校で英検受験を推奨していたので、英検は何度も挑戦したことがあります。
中学生のうちに合格できたのは英検5級のみです。
昔々のことなので詳しくは覚えていませんが、英検5級も一発合格ではなかったように思います。
異文化には興味があったのですが、実力が伴わず。
転機となったなったのが、高校の海外提携校からきた学生のホームステイ受け入れです。
英語の勉強は苦手でしたが、外国人との交流や異文化には興味があり、このような機会があると積極的に参加していました。
受け入れの期間は1週間程度でしたが、心揺さぶられる経験になりました。
その後、洋楽や映画など教科書などの勉強以外のところから英語を身に付けていったように思います。
単語帳などからひたすら暗記するというような無機質な勉強法は、私には合いませんでした。
文字が苦手な私にとっては、耳から学ぶのが効率が良かったのだと思います。
結果的に、高校生で(英検4級・3級は飛ばして)英検準2級を取得し、大学受験に役立てることができました。
英検4級が落ちたからと言って、お先真っ暗ということはないのではないでしょうか。
小学生で英検4級を落ちたからといって大きな問題ではない
英検を始めとする資格試験は、万人に分かりやすい英語力を示す指標となります。
おうち英語で親御さんが中心に英語環境を整えていたり、幼い頃から英会話スクールなどを利用していたりすれば、そろそろその結果を残したいという気持ちは自然なものです。
しかし、英検という資格に残せなかったとしても、今までの取り組みが無意味だったということではありません。
長期的に子供たちの英語力の向上をサポートできるような支援をできれば、試験勉強にこだわる必要はないはずです。
結論から書くと、小学生ではリスニングが中心でスピーキング力を高める英語学習が、中学生以降の英語学習に役立つと感じます。
小学生のうちはスピーキングに力を入れたい
小学生の英語学習で何をしたら良いかということですが、何歳の地点でもリスニングが中心ということは覚えておくと良いでしょう。
人間は言葉を音から身に付けるのが自然で、音声を聞いて分からないものは話せませんし、(本来)読むこともできません。
日本語で考えてみると、想像しやすいかと思います。
お子さんが日本語を聞いて理解していないのに、それを話すことはできませんし、文字を読んで理解することを教えることは不可能に近いはずです。
映像や挿絵から意味が想像できる英語をたくさん聞くことで、英語という言葉を聞いて理解できるようになります。
英語の場合、母語の助けを借りて暗号解読のように読めることもありますが、それは本来の読解ではないでしょう。
聞いてわかる英語の言葉が増えてきたら、それを使って話す練習をすることを取り入れます。
小学生からは他人から学ぶことができるようになるので、英会話レッスンを利用して「聞くこと」「話すこと」を同時に学ぶことも可能になるでしょう。
その際、英会話レッスン頻度は少なくとも週2-3日にします。
英会話レッスンを受けていたとしても、日常生活の中で「英語を聞く時間」を毎日作るように心掛けることが上達のコツです。
オンライン英会話であれば、無料で取り組める学習教材を用意しているスクールも多くありますので、自分で教材を用意することなく取り組めます。
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親にできる事は英語環境を整えること
我が家はおうち英語7年目に差し掛かろうとしていますが、子供の英語教育で親ができることは「環境を整え見守ること」なのではないかと思います。
英検の受験もその1つだと言えるでしょう。
実力が付いてきたと思われるタイミングで、「テスト受けてみる?」と子供に提案してみること。
お子さんがその提案を受け入れる様であれば、必要なサポートをしてあげることが親にできることなのかもしれません。
親御さんだけでは無理だと感じる場合には、相談しやすい英語の先生を見つけられると良いですね。
小学生になると子供の意思も強くなり、幼いときのように素直に話しを聞くとも限りません。
とはいえ、漢字の勉強が嫌いだからといって「じゃあやらなくていいよ」とならないように、英語は将来必要だからという理由で勉強に取り組むというのもときに必要かと思います。
英語の勉強する理由は、楽しいからとか、好きだからという積極的な理由である必要はありません。
ただ、子供があまり乗り気ではないときには、英語学習の時間が苦痛にならないよう、勉強のやり方を子供の好みに合わせる工夫はしたいと感じます。
参考にしていただければ幸いです!