エッセイ

【親の英語嫌いは遺伝する?】幼児・小学生の英語学習法を専門家から学ぶ

英語嫌いは遺伝するのでしょうか。

得意なこと・苦手なことは誰しも持っていますが、子供を育てていると、普段意識していなくても遺伝するのかな・遺伝しているのかなと考えたりしますよね。

私の夫は英語が大嫌いなのですが、自分に似たらどうしようと、子供が生まれる前によく口にしていた覚えがあります。

現役英語講師
はむ先生

はじめまして。大学で英語を教えている「はむ先生」と申します。

教歴は15年ほど。現在は仕事をしつつ、4歳の息子の相手をする、そんな毎日を過ごしています。

ママの視点だけでなく、プロの視点から、お子さんの英語教育に役立つ記事を書いていきたいと思います!

英語嫌いは遺伝するかという疑問の回答はNOです。

好き・嫌いに遺伝無関係です。

言葉の習得に嗜好性が関係していたら、言葉の習得ができる子供とできない子供が出てくるということになるからです。

しかし、外国語習得の上手さや速さに影響する個人差要因があるかという疑問の回答はYESです。

生まれ持った言語適性として、また個人によって異なる学習動機など、外国語習得の向き不向きに影響する要素というのは存在します。

外国語習得の影響する個人差要因

  • 言語適性(language aptitude)
  • 学習ストラテジー
  • 学習動機(motivation)
  • 認知スタイル
  • 性格

しかし、遺伝という言い方が正しい分かりませんが、変えられないことは考えたとことで仕方がないと私は考えます。

学習環境を始めとする外からの働きかけによって、人は影響を受け変わります

そして、子供が最も影響を受ける相手の中に、親の存在があると思います。

この記事では、

船津 洋著『10万組の親子が学んだ 子どもの英語「超効率」勉強法』(かんき出版)より、

  • 日本の学習環境下で英語嫌いが生み出される理由
  • 子供の英語学習におすすめの方法

に関する記事の一部を抜粋・内容をまとめていきたいと思います。

その内容に対して、私が研究の専門分野としている

  • 英語学習動機づけ
  • 英語教授法
  • 学習心理

の視点から、必要に応じて追加コメントしていきたいと思います。

子供さんの英語学習を進めるうえで、参考にしていただけたら嬉しいです!

親の英語嫌いは遺伝しない!

日本人が英語が出来ない本当の理由

英語を理解できるようになるために、日本人に欠けている能力は2つと本書(p.128)では言われています。

  1. 連続している英語の音声を次々と単語単位に切り出す文節能力
  2. 日本語に訳すことなく聞こえた英語をそのままイメージ化する能力

まずは1つ目です。

連族している英語の音声を次々と単語単位に切り出す文節能力

英語は隣り合う語同士がくっつくと別の音に聞こえるという特徴があります。

日本語は語と語とを組み合わせても、別の音に聞こえることはありません。

「わたしは」「りんごが」「すき」「です」

という言葉でも、「わたしは」「りんごが」の「は」と「り」が引っ付いて、別の音になるということはないのです。

現役英語講師
はむ先生

これは英語特有ですね!

例えば I am in the station.(アイ アム イン ザ ステイション)という言葉で見てみましょう。

I’m in(アイム イン)の部分の mとi が引っ付いて mi(ミ)という音になって聞こえます。

ですので、 I’m in は アイミン と聞こえるのです。

大人の学習者には実際に音の変化を取り出して「こういう音に聞こえますよ」と示してあげないと、音がそう聞こえないということも起こり得ます。

次に2つ目です。

日本語に訳すことなく聞こえた英語をそのままイメージ化する能力

英語を日本語に訳していては身につきません。

日本語を英語に訳すには限界があり、また、日本語に対応していない英語というのもたくさんあります。

日本語に訳さず、さまざまな文脈の中で英語を聞く(インプット)を続けていると、脳は自然にそれらの単語のイメージを頭の中に作り出すことが出来るようになります。

人間の脳はすごいのです。

その能力を一度身に付けると、まるでネイティブが英語を理解するように、日本語を聞いているかのように、文の意味が自然と理解できるようになります。

現役英語講師
はむ先生

この2つ目の部分は、ある程度の英語力をもち「英語を英語のままに理解できる英語力」人であれば、そうだよなと理解できる部分だと思います。

言語は頭で考えたり、暗記をしたりするだけでは事足りず、脳が対応してくれるのを待つという部分が少なからずあります。

頭で理解しても使えるようになるには時間がかかったり、言われているはずの音が聞こえなかったりするのです。

しかし、英語を聞いてインプットの量を増やしたり、練習したりしていると、ふと気が付いたら英語が使える、聞こえるということが起こるのです。

このようなことは詳しく聞かれない限り、人に話すことでもないので、体験談として耳にされることはあまりないかもしれません。

私は、きっと子供が母語を使えるようになるプロセスも同じだろうなと思いながら、息子の日本語を聞いています。

ローマ字教育が英語のできない子を育てる

本書(p.134)では幼児期や低学年のうちに英語教育をスタート、あるいは、ある程度入力してしまう方が良いとしています。

その理由は小学校の3年生から始まる「ローマ字教育」が子供たちが英語を勉強するための障壁となる恐れがあるためです。

「日本語のローマ字」「英語のアルファベット」混同してしまう子が少なくないと言います。

現役英語講師
はむ先生

ローマ字に関して、私の経験を書かせていただきます。

私は日本語をかな・カタカナ以外の文字で書くということが理解できず、小学生のときにローマ字を習得できなかった子供でした。

国語のローマ字のテストで0点だったのが衝撃的でよく覚えています。

ローマ字を覚えたのは、英語を学んだあと、更に言えばパソコンのローマ字入力が必要になってからです。

私の例は極端かもしれません。

しかし、日本語のかな・カタカナ・漢字に慣れている子供にとって異なる言語を理解するということは、大人が思う以上にハードルが高い場合があることを理解しておくのも大切です。[/chat]

親の英語嫌いは遺伝しない|学習環境で克服!

英語のインプット 幼児は耳から、中学生以上は目から、小学生は?

第二言語習得学の世界では言葉の入力(インプット)によって外国語が獲得されるという考え方が一般的です。

言葉のインプットには2種類あります。

リスニング

リーディング

本書(p.111)には、この2タイプの入力回路のどちらを使うのか、年齢によって選択すればよいと書かれています。

年齢は幼児期・小学校低学年・中学校以降と分けられています。

また、注意点次の3点です。

  1. 年齢に合った方法を選択すること
  2. 適正な質を確保すること
  3. 十分な入力を確保すること

では、どのように英語のインプットを増やしていけば良いのでしょうか。

どの年齢においても、インプットの質に関しては「既に持っている知識+1」であることが前提です。

そして、ネイティブによる音声であることが重要です。

幼児期のインプットに関しては、繰り返しがふんだんに含まれていること。同じ語が異なる文脈で繰り返し登場することも重要です。

繰り返しの中から子供たちの頭の中に言葉の幹(レキシコン[語彙]やシンタックス[無意識の文法])が自然に育ちます。

に関しては、1日1時間半くらいが適量です。

これは、一般的な核家族の家庭内に存在する日本語の音声の量から導かれた数字だそうです。

小学校の低学年まで幼児と同じようなインプットの方法で問題ありません。

8歳くらいからは耳からの刺激だけでなく、目からの刺激、つまり文字情報の入力も有効です。

一方、小学校高学年以降になると耳からの学習はほとんど期待できません

その代わりに、2つのことが有効です。

正しい英語の音(フォニックス)を理解すること

目からの入力を徹底すること

各年齢の具体的な方法に関しては、後の章で詳しくまとめます。

現役英語講師
はむ先生

上に書かれているように、第二言語習得の分野においてインプットの重要性は皆の意見が一致している点です。

インプットさえあればアウトプット(話す・書く)は言語習得に必要ないと主張する研究者もいるくらい、インプットは欠かせないものです。

日本の公教育における英語教育を振り返ると、インプットの量が圧倒的に少ないことが指摘されています。

十分な量のインプットをすることなく、英語を使うことが優先されたり、文法理解が重視されていたりしました。

これでは、知識としての英語理解は進むかもしれませんが、言語としての英語習得は進みません。

子供さんに親が自宅で出来ることの1つ目は、英語のインプット量を増やすことだと思います。

黄金期は幼児期、このタイミングを逃さないで!

本書(p.102)では幼児期は英語学習の黄金期とされています。

その理由は2つあります。

  1. 時間がたっぷりある
  2. 幼児は大人にはない優れた「言語獲得能力」を持っている

1つ目は説明するまでもなく、大人に比べ、自由になる幼児は時間がたくさんあるからです。

インプット量を確保できる手っ取り早い方法は留学が挙げられますが、社会人や家庭を持つ人が突然「では、行ってきます!」という訳にはいきません。

そういう意味で、自由に使える時間が幼児にはたくさんあると言えます。

2つ目は幼児の言語習得能力の高さには目を見張るものがあるからです。

以下、本書(p.103)からの抜粋です。

① 幼児は親から与えられる乏しい言語環境下(家庭内の会話はお世辞にも高尚とはいえません)において、

② 文法的な指摘や指導を受けることもなく、

③ わずか2年ほどで母語を身に付けてしまいます。

④ しかも、個人の能力には関係なく、ほぼ100%の確率で誰でも身に付けます。

⑤ さらに不思議なのは、家庭環境が異なるのに、身につける母語はみな同じレベル(もちろん語彙は異なるが、基本的な聴解力という点においては同じ)だという点です。

目標は「小学生の間に英検準2級」にする意味とは?

「小さいときに身につけた英語力は消えてしまうから無駄よ」

そんな言葉を聞いたことがあるでしょうか。

本書(p.139)では、幼児期や学齢期の早い段階で身に付ける英語は、しばらく放っておくと消えてしまう恐れがあると記されています。

幼児期に身に付けた言葉「音声」というぼんやりとした存在で、脳に定着しておらず、放っておくと消えてしまうのです。

しかし、文字という「音声を記号化するシステム」を理解すると、ぼんやりとしていた音が文字記号へきっちりと分類されます。

音声言語が文字言語でも理解できるようになると、それは頭の中でしっかりと整理整頓されて、この場合、消えない英語力になるということです。

英検準2級を取得するにはしっかりとした読解力が必要になります。従って、読解力を付けたことの証が英検準2級と言えるのです。

現役英語講師
はむ先生

確かに、 大人でも子供でも、読解力は身に付けたい英語力の1つです。

インプット量が単に増えるだけでなく、質の良い書き言葉のインプット量が増えるからです。

ただ、日本語でも同じですが、本を積極的に読むように習慣づけるにはどうしようかな。。。というのが、私の本音です。

親の英語嫌いは遺伝しない【幼児期から始める】効率的な英語勉強法

本書(p.166)には幼児期の勉強法として以下のようにまとめられています。

  1. 幼児期に英語を身に付けるなら、音声を家庭内にBGMとしてかけ流すのがお勧め。1日90分控えめのボリュームで。
  2. かけ流しによって単語を切り出して聞き取る「リズム回路」が出来れば、仮の語彙が増えていく。そこにフラッシュカードなどでイラスト(意味)を与えると、語彙(単語)となってどんどん蓄積されていく。
  3. 仕上げは「絵本の暗唱」。親が何度か読み聞かせると、やがて言いやすい部分をぽつりぽつりと口に出す。その音声と絵本の中の文字が一致することで「読み」が始まり、読解力が身についていく。

幼児期の子供さんにおすすめの英語教材

現役英語講師
はむ先生

私がおすすめする幼児期の英語教材は、1か月に1度(全部で6か月間)、定期的にネイティブの音声CDの付いた英語絵本が届くセットです。

絵本は英語圏で長年親しまれている名作が選ばれています。

Amazonなどを見てみると洋書はすぐに手に入りますが、CDとセットになった絵本は意外と少なく、忙しい毎日の隙間で探すのも一苦労。

こちらのセットは多すぎず、少なすぎず、赤ちゃんとの英語時間を過ごすのに充実した内容となっています。

CDには絵本の語りかけだけでなく、英語の歌もセットになっており、聞き流しにも利用できるのでおすすめです!

Baby English Labo公式HPはこちら→

親の英語嫌いは遺伝しない【小学校低学年から始める】効率的な英語勉強法

本書(p.214)には小学校低学年から始める勉強法として以下のようにまとめられています。

  1. 小学生になると学校で「かな」を学ぶため、英語をひらがなのリズムで聞いてしまい、幼児期のような英語の「リズム回路」を自然に身に付けるのが難しくなる。
  2. そこでお勧めなのが「倍速学習」。英語を標準スピード、2倍速、4倍速とスピードを上げて聞き、改めて標準に戻すと英語が遅く感じられ、聞き取れるようになる。小学生は「読む」学習も可能なので、テキストを見ながら音声を聞かせるのがポイント。
  3. この小学校低学年の年代から、子どもが自分で約束してそれを守る「自律学習」の習慣もつけさせたい。

小学校低学年の子供さんにおすすめの英語教材

現役英語講師
はむ先生

私がおすすめする小学校低学年の子供さんへの英語教材は、しちだ式英語教材【魔法タッチペン】です。

世界旅行がテーマとなっており、世界各地を周りながら、日常生活で使われる約700フレーズを学ぶことができる学習教材です。

1日7分、20フレーズが1セットとなっていて、35日で完了します。

上で紹介されているように、フレーズが3倍速で流れるようにも設定でき、英語が聞こえないときの練習に効果的です。

私も大学生の時に倍速で英語を聞くという練習をしましたので、効果は実感しています。

実際に教材を購入しましたが、4歳の息子には世界旅行というコンセプトは少し早いようでした。小学生におすすめの教材です!

七田式英語教材について詳しく見てみる→

親の英語嫌いは遺伝しない【小学校中学年以上から始める 】効率的な英語勉強法

本書(p.238)には小学校中学年以上から始める勉強法として以下のようにまとめられています。

  1. 小学校の中高学年になると、日本語に加えてローマ字学習という、英語獲得には障害になる要素がさらに加わっている。
  2. そこでお勧めなのが、「フォニックス」を使って正しい英語の音韻知識を身に付けること。英語と日本語の母音いや子音の違いはもちろん、英語にあって日本語にない「知らない音」を知ることも重要になる。
  3. もう1つお勧めしたいのが、「英語の素読」。意味は二の次にしてひらすら暗唱するように読み続けることで、入力による「直接法」で英語が身についていく。正しい発音で、辞書は引かず、10万語のテキストを4、5回繰り返し、声に出して読みたい。
現役英語講師
はむ先生

これが出来るなら素晴らしい!

ただ、よほど英語を学ぶ強い意志や目的がないと、これを実行できる子供さんはいないのではないだろうか・・・と思ってしまうは、私だけでしょうか。

フォニックスを学ぶことに関しては大賛成です!

日本語は文字のままに音を読むことができますが、英語は文字と音が一致していません

フォニックスを学ぶことで、英語を読む力が付き、英語インプットを増やすことが期待できます。

小学校中学年の子供さんにおすすめの英会話スクール

私が小学校中学年~高学年の子供さんにおすすめしたいのは、オンライン英会話スクールNovakid(ノバキッド)です。

レッスンを通してフォニックスを学ぶことができ、話すことだけでなく、同時に文字が読めるようになっていきます。

パソコンまたはタブレットを利用し、画面を通して先生とやり取りをしながら、ゲームをしているのかのようにレッスンが進みます。

英語が初めての子供さんも、英語が苦手な子供さんも、楽しみながら英語力を高めることができるので、おすすめしたい英会話スクールです!

Novakidについて詳しく見てみる→