なぜ英語を学ぶのかに対する答え方|子供が納得する3つの回答

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子供からの「なぜ英語を学ぶのか」という問いかけに、親御さんたちはどのように答えていますか。

答え方に正解はないのでしょうが、子供たちをそれなりに納得させられる回答を用意したいですよね。

大学英語講師はむ先生

はじめまして!
英語講師の「はむ先生」と申します。教歴は15年ほど。
現在、大学の非常勤講師として働いています。

私自身は英語教師でありながら、小学校でのローマ字から既につまづいていた子供でした。

当然、中学生から始まった英語授業でも、A-Zのテストから再試という悲惨な結果だったので、「なんで英語なんて勉強しなくちゃいけないのか」と感じていた時期もありました。

この記事では、順風満帆ではなかった私の英語学習経験を踏まえて

子供の「なぜ英語を学ぶのか」という疑問への回答

について考えてみたいと思います。

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なぜ英語を学ぶのかという疑問への答え方

まずは簡潔に「なぜ英語を学ぶのか」という疑問に対する3タイプの答え方をご提案したい思います。

もちろんこれらの回答に正解はありません。

  • 第二言語習得の専門家としての私
  • 子をもつ母としての私
  • 教師としての私

と、立場によって見方は少しづつ変わりますが、子供の明るい将来を願ってという点では共通しているかと思います。

大学英語講師はむ先生

どんな理由であれ、子供は納得したいのだと思います。

必要になってから始めていては遅いから

私が長年学んできた第二言語習得(second language acquisition)は、人間が外国語を身に付けることを深く追求する分野です。

この視点から英語学習の必要性を説明するなら、

  • 必要になってから始めていては遅すぎるから

と熱く語ることになるでしょう。

英語圏に住んでしまえば英語はできるようになる…という類の話も聞きますが、言語習得に限っては魔法のようなことは起こりません

もしも英語圏に住むことで言葉が身に付くのであれば、滞在中に死に物狂いで努力をした結果、それ相応の英語力が身に付くのです。

必要になってから始めていては到底対応できないことが想像されます。

日本語を母語とする人が英語の基礎力を身に付けるためには、2500時間から4000時間ほどの時間が必要だと言われています。

2000時間で計算すると、1日1時間取り組んで5年半かかる計算になります。

このくらいの努力を積み重ねると、小学校入学時の日本語レベルくらいの英語力が身に付きます。

おおよそ:

  • 言葉を配慮してもらえば理解できる
  • 限られた範囲で言いたいことが伝えられる
  • 読み書きが少しできる

くらいの英語力です。

取り組んだ内容によって、能力に偏りが見られると思いますが、音声中心で身に付ければ日常会話には困らない英語力が身に付くでしょう。

ちなみに、小学3年生から高校3年生の英語授業時間は合計すると約1100時間くらいだと言われています。

学校で長い時間勉強してきたイメージのある英語ですが、学校授業だけでは2500時間には到達できないのです。

言い換えると、学校外で英語を勉強する時間を作らなければ、英語は身に付きません。

英語習得に必要な残りの時間はコツコツ自分で積み上げていくしかないことが分かります。

できるだけ、早く始めた方が楽です。

英語力を求められてから取り組んでいては遅すぎるというのが、今勉強をする理由です。

大学英語講師はむ先生

せっかく学校で長い時間を英語に費やすのですから、自分の実力にしたいですね。

十分に稼ぐためには英語が必要になるかもしれない

次は子を育てる母親としての意見ですが、最近の円安傾向を見ていると、日本の先行きが不安になります。

子供たちが大人になったときに、日本語だけで十分に生活していくことができるかどうかは疑問に思っています。

円の価値の推移を見てみると:

  • 2010年:1ドル約80円
  • 2020年:1ドル約110円
  • 2025年:1ドル約157円(1月現在)

日本の円安傾向は止まりません。

私が大学生のときは1ドル80円で買えたものが、今はほとんど倍の値段になっているのです。

また、国内の物価はが上がり、給料は上がらないという現状です。

少子化で日本人がどんどん少なくなり、移民の受け入れを拡大している点も気になるところです。

もちろん将来のことは誰にも分かりません。

今までのように、日本国内で、日本語だけで十分に生活していくことができれば良いのですが、そうでなくなった場合を考えると、英語は必須になるのではと思います。

現在は外国に行かずとも、英語ができればオンラインで仕事を探すことも可能です。

お子さんがどのような分野に興味を持とうとも、専門+英語ができれば活躍できるフィールドが広がることは確かだと言えるでしょう。

現役英語講師はむ先生

ドルで稼ぐのも魅力ですよね!

直近の目標で納得させるなら受験で有利になるから

そんな遠い未来の不確定な話をされても…という場合には、英語ができると受験で有利になるからという理由になるでしょう。

特に、日本では英検を取得することで、高校受験での加点、大学入試の優遇につながります。

▷ 英検について詳しくは、こちら

大学の一般受験においては、英語ができないと不利になるとも言えます。

どのような分野に進学しても英語の試験はありますので、英語ができるに越したことはありません。

大学英語講師はむ先生

何かを得るために行動すること(道具的動機づけ)も悪いことではありません。

答え方に正解はない|なぜ英語を学ぶのかという疑問の出どころ

「なぜ英語を学ぶのか」という疑問はどこから生まれるのでしょうか。

キーワードは

  • 直近の必要性
  • 英語の難しさ

だと考えています。

現役英語講師はむ先生

簡単に見ていきましょう!

日本では日常生活で英語の必要性を感じない

日本で日常生活を送る場合、英語が必要となる場面はほとんどありません

私自身ここ1年を振り返っても、1度、息子の小学校で、日本語が全く話せないマレーシアからのお母さんが困っていたので少しお話ししたくらいです。

これも私から話しかけたから、顔見知りになっただけで、別に避けようと思えば避けられる場面だと言えます。

「英語って要らなくない?」というのが、子ども達の正直な気持ちなのかなと思います。

大学英語講師はむ先生

子供は今だけを見がちですね!

親御さんができることは、今だけに焦点を当てがちな子供に未来を見せてあげることかなと思います。

英語ができる未来と、そうでない未来では、見ることができる世界や経験が変わるはずです。

その取り組みをすることによって未来が良い方向に変わりそうだと思われることは、私は(少し大変そうでも)積極的に取り組むようにしています。

英語ができて良かったと思うこと

・国外に出る機会や外国の友達が増えることで、世界は広いことを身をもって感じられる
・日本だけが自分の世界ではなくなる(常識の幅が広がる)
・見知らぬ土地で純粋に親切にされた(差別された)経験は宝物
・世界のどこかで大切な友人・知人が頑張っているんだと感じられる
・海外でトラブルに巻き込まれても何とかなると思える

日本人にとって英語は簡単に身に付く言葉ではない

日本人にとって英語は、身に付けるまでにものすごく時間が必要な言語として知られています。

外国語習得の分野では「言語間距離」という用語があります。

自分の母語と学ぼうとしている外国語がどのくらい違うのかを表した指標です。

こちらの表が分かりやすいと思います ▽

左下に英語、右上に日本語があるのが分かります。

英語は日本語と全く違っていて身に付けるのに難しいということを表しています。

逆に、言語間距離が近いと身に付けるのが簡単です。

例えば、スペイン語が分かると、ポルトガル語は何も勉強していなくても聞いて理解できるということが起こります。

スペインとポルトガルは隣国ですので、非常に言葉が似ているのです。

大学英語講師はむ先生

日本人にとって英語は習得に時間がかかる&難しい言語です。

今「どうして英語を勉強しなくちゃいけないの」と言っているお子さんも、最初から英語なんてできなくて良いとは思っていなかったでしょう。

英語ができない自分よりは、できる自分の方が良いと誰もが考えるはずです。

ここで考えたいのは、個々に合った負担の少ない英語学習方法を選んでいるかと言うことです。

英語を身に付ける方法、勉強の方法は1つではありません。

単語を覚える方法も単語帳を使ったり、書いて覚えたりすることが主流かもしれませんが、その他にも選択肢はあります。

そもそも難しいことをしようとしているのですから、なるべく負担のない方法で進めていきたいものです。

▷【個別相談】学習方法に困ったらご利用ください:こちら

私が子供に英語を学ばせる理由|早く始めた方がコスパが良いから

これは個人的な考えですが、私が子供に英語を身に付けられるような環境を用意しているのは、子供の英語学習はコスパ・タイパが良いと感じているからです。

特に子供が小学校くらいまでは、親の努力でどうにかなる場合が多いです。

年齢が上がるほど、素直に言うことを聞かなくなりますが、それでも小学生頃までは親御さんの手腕でどうにでもなると思います。

お子さんの年齢が低い程、親御さんの影なる努力が必要で、お子さんの年齢が上がるほど、子供自身の努力が必要になります。

小学生までは親御さんの力でお子さんに英語力を授けることができる期間だと考えています。

現役英語講師はむ先生

外国語を聞き取る耳だけは、年齢が若いほど有利です。

生れ持った能力に関係なく身に付けられるのが言葉

母語である日本語を身に付けているお子さんであれば、生まれ持った能力に関係なく身に付けられるのが外国語です。

聞き取りが得意、文字が得意などの個人差はありますが、一定量をこなすことで誰でも身に付けられるのが言葉だと言えます。

言語習得は無意識に脳で処理される部分が多いので、幼い子供でも身に付けられるのです。

逆に、TOEIC900点を取っていても、英語が話せないというケースも起こり得ます。

バランスよく英語力を身に付けるコツは、何歳から始めても「音声中心で」言葉を身に付けていくことが大切です。

子供には苦労することなく健康で楽しく過ごして欲しい

予測できない未来だからこそ、お子さんには何か強みを作ってあげたいと多くの親御さんが感じることでしょう。

英語能力もそのうちの1つだと思います。

英語は身に付くまでに時間がかかるので、行きつく先が同じだとしても、早く始めると「後が楽」だと言うことは間違いありません

  • 時間的に余裕がある
  • 子供の得意を活かせる

という2点において、特にメリットを感じるでしょう。

言語習得は幼くして始めた方が、自然に(勉強せずに)言葉が身に付くという特徴があります。

特に日本語にない音素を聞き取る力は、幼い頃にその言語に触れたからこそ身に付くものです。

大学英語講師はむ先生

今が始めどきです!

もしもお子さんが小学生以下なら、親御さんの協力のもと、今から始められると良いかなと思います。

中学生以降なら、お子さんが納得できる形で、コツコツと英語時間を積み重ねられると強いですね。

英語学習の成果を感じられるまでには1日1時間で5年半の「量」が必要ですから、早く始める方が得策なのです。

参考にしていただければ幸いです!

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