新生児とは生後28日未満、乳幼児とは1歳になるまでの赤ちゃんを指します。
あっという間に過ぎていく新生児期ですが、英語の聞き流しはすべきなのでしょうか?
はじめまして!
英語講師の「はむ先生」と申します。教歴は15年ほど。
現在、大学の非常勤講師として働いています。
一般的に早ければ早い方が良いと言われる英語学習です。
しかし、新生児を含む0歳児に関しては、必ずしもそうとは限らないので注意が必要です。
この記事では、
- 新生児に英語を始める適切な時期
について書いていきたいと思います。
新生児の赤ちゃんに英語の聞き流しは必要?いつから?
生まれたばかりの赤ちゃんはどんな言葉でも身に付けられます。
お母さんが英語で話しければ英語を、お父さんが中国語で話しかければ中国語を習得します。
赤ちゃんにとって言葉を身に付けるという自然な能力は、生まれ落ちたその場所で生きていくための手段だと言えるでしょう。
英語も自然に身に付けられたいいなというのが親の願いですね!
赤ちゃんは映像からは言葉を学ばない?
CDやDVD教材を使ってかけ流した英語音声を聞くことは、実際の人間が話しかける言葉と大差なく習得されるのでしょうか。
実のところ、赤ちゃんは生身の人間からしか言葉を身に付けないという研究結果がでています。
少しだけこちらのYouTube動画で解説されているので、よろしければ見てみて下さい。
こちらの調査はとても有名なもので、赤ちゃんは映像からは言葉を身に付けられないと信じる研究者も多くいます。
私も大学院でそのように習いました。
一方、息子の英語発達を見ていると実際はどうだろうかと疑問を持っています。
息子は1歳から1日30分から1時間程度、英語教材からインプット(聞くこと)をしてきました。
我が家の方針は日本語優先の英語学習なので、(息子から英語で話しかけてきた場合を省き)私から英語で話しかけたことはありません。
つまり、少なくとも1歳から3歳までの英語インプットはDVD映像から音声のみでした。
映像からの音声インプットのみでは発話が上達することはありませんでした。
一方、4歳からオンライン英会話を始めると驚くほどスピーキング力が伸びました。
英語を話す環境を用意したら、みるみるうちに英語を話すようになったのです。
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※ 1レッスン25分を平均週2-3回すると、1年足らずで英語を話し・読むことができるようになりました。
この様子を見ていると、英語教材を見せていた1歳から3歳の英語インプットに意味がなかったとは思えないのです。
個人的には、映像からも人間は言葉を学ぶのではと思っています。
新生児の赤ちゃん|英語の聞き流しよりも優先すべきこと
私は息子に英語を学ばせていますし、早期英語教育に反対の立場ではありません。
しかし、0歳の赤ちゃんにとって外国語である英語習得よりも大切なことがあると考えています。
- 朝と夜のリズムを身に付ける
- 夜しっかり寝られるようにする
- ご飯の食べ方を覚える
- お母さん、お父さんと信頼関係を築く
- 言葉を身に付けコミュニケーションを学ぶ
特に、養育者としっかりと信頼関係を築き愛着を形成することは、生涯に渡って子供の心の安定に必要なことだと言われています。
0歳の育児はとても大切な時期です。
英語を身に付けるための取り組みは、子供の心身の健康があってこそ成り立つものです。
これは私自身にも言い聞かせていることですが、優先順位を間違えないようにおうち英語を進めていきたいと思っています。
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母語習得は全ての言語習得の土台になる
養育者であるお父さん・お母さんとの間にしっかりとした愛着を結ぶためには、親が自由に使える言葉で話しかける必要があります。
親の母語が日本語であれば、子供に話しかける言葉は日本語であることが原則です。
高度な母語力を獲得することは、今後学ぶ全ての言語習得の土台になるためです。
英語を身に付けて欲しいという気持ちが勝ってしまい、
- 片言の英語で話しかける
- 英語をかけ流し続ける
- 家での言葉は全て英語にする
など極端な英語環境で育児をしている事例も見かけます。
母語の土台をなくして、外国語を身に付けることはできません。
新生児・乳幼児の赤ちゃんには、お父さん・お母さんの気持ちを一番自由に表現できる言葉でたっぷり話しかけてあげることが大切です。
英語はそれからで十分です。
国際結婚や将来英語圏で生活することが決まっている場合には、ご家族でどのように子供の言語を育てていくか話し合うことが大切です。
バイリンガル教育の分野では、一人一言語が鉄則だと言われています。
▽バイリンガルの専門知識が知りたい方▽
新生児の赤ちゃんには聞き流しよりも英語絵本
0歳の赤ちゃんの生活に英語を取り入れるなら、保護者との触れ合いを通した取り組みとなる英語絵本と歌がおすすめです。
各自治体から3か月検診の際にも活用を推奨されるように、絵本は言葉だけでなく、心の成長においても赤ちゃんの発達に良い影響があることが分かっています。
個人的な意見にはなりますが、0歳の赤ちゃんにDVDを見せっぱなしにしておくというのは少々心配になります。
我が家も映像は1歳から、0歳児のときは英語絵本を使いました!
何か月から始める?
結論からお伝えすると、生後6か月の少し前くらいからスタートするのがよいのではないかと考えています。
母語習得の調査において、生後6か月頃から1歳にかけて「養育者が話す言葉に存在しない音」は聞き取れなくなっていくという研究結果が出ています。
これは赤ちゃんが自分に必要な言葉(母語)をより効率的に身に付ける手段です。
つまり、年齢が上がり母語が身に付くほど、英語にはあって日本語にはない音が聞き取りにくくなっていくと言えます。
英語のLとRの音が代表的な例ですね!
倫理的に問題があるため、赤ちゃんを使った比較実験などで明確にその時期が証明されている訳ではありません。
現在までに分かっていることを総合すると、離乳食が始まる頃を目安に英語絵本を通して英語音声に触れる時間が持てると良いと考察できます。
新生児からおすすめの絵本と歌
0歳児から英語に触れる環境を用意するなら、ネイティブ音声を使った英語絵本の読み聞かせから始めることをおすすめします。
英語ネイティブ話者の音声を聞くというのが目的なので、ネイティブの音源が付いた絵本を選ぶ必要があります。
英語絵本の読み聞かせから始めるおうち英語にはBaby English Laboがおすすめです。
月額4400円(全6回の買い切り)でCD付き英語絵本と歌のセットが届きます。
赤ちゃんは絵本を読んで欲しい、英語の歌を聞きたいとは言いませんので、0歳のおうち英語がうまく軌道に乗せられるかどうかは、親御さんが毎日英語に触れる習慣を作れるかどうかにかかっています。
ですから、親御さんが習慣化しやすいよう
- 読み聞かせの具体的な方法を知ることができ
- 毎日取り組みやすい仕組みが整えられている
教材を選ぶことが成功の秘訣と言えるのです。
Baby English Laboはスマホで音声再生できるため手に取りやすく、付属しているガイドブックから読み聞かせの方法を知ることができます。
母語・外国語に限らず、言葉を身に付けるには年単位で継続しなければ効果がありませんので、今後の読み聞かせにも活かせることがメリットです。
0歳から2歳の子供の発達段階を考慮して作られています。
情操教育にも良い英語絵本から始めたい親御さんには、知識を学べ習慣化しやすいBaby English Laboがぴったりです!
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新生児の赤ちゃん|英語聞き流しの見通しを立てる
言葉を話さない赤ちゃんですが、日本語を母語とする親御さんがしっかりと話しかけていると言葉のインプットが進みます。
個人差はありますが、0歳の終わり頃から1歳のお誕生日を迎えるころにはポツポツと言葉を発するようになります。
日本語での発話が見られるようになれば、映像を使った英語の聞き流しを始めてもよい頃だと思います。
親御さんが子供に話しかける言葉は引き続き日本語で、絵本の読み聞かせなどで日本語力も高めてあげることを常に意識して進めていくことをおすすめします。
母語だからという理由で、言葉は自然に習得されるものではありません。
1~2歳のおすすめ英語聞き流し教材
幼児期におすすめの英語聞き流し教材は、ディズニー英語システムの中古教材です。
子供に聞かせる英語は何でも良い訳ではありません。
難しすぎず、易しすぎず、また質の高い言葉を聞かせることが大切です。
DWE教材は安定した質の高さが特徴です!
YouTube動画など、ネイティブの話す英語を無料で聞くことができる時代ですが、話されている言葉の質の良し悪しを判断する必要があります。
日本語で考えると分かりやすいと思います。
子供には真似して欲しくない言葉を話すユーチューバーは数多くいますよね。
言葉の質を判断できる英語力がない場合には、教材として作成されている英語を聞かせることをお勧めします。
正規購入でも構いませんが、私は中古で十分だと思います。メルカリなどで購入できますよ!
▷DWEの中古教材については、こちら
新生児期は聞き流しなしでも英語は身に付く!
新生児から英語の聞き流しが必要なのだろうかという疑問は、ネット環境が整った情報過多の現代だからこそ生まれると感じます。
ディズニー英語システムもマタニティ期からの教材の効果をうたっていますが、その真偽は検証できるものではありません。
現在の科学で分かっていることは、新生児期を含む0歳の1年間は子供の心身の成長にとって重要だということです。
息子の例を挙げてみます!
赤ちゃんのときの取り組みがほぼ無かった息子の例
結論から言うと、息子は新生児のときに聞き流しをしていませんが、6歳の現在英語を話し読むことができています。
※ 現地点で取り組みをやめてしまった場合、覚えた英語は全て忘れてしまうので、6歳地点での成果と理解してください。
今振り返れると0歳の英語の取り組みは、私自身の感覚ではゼロに等しいと感じています。
私自身が、計画通りになかなか実行できない性格ということもあり、
- 英語の歌を1日2曲聞く
- 英語絵本を1冊お昼寝の度に読む
この2つだけを日課として進めてきました。
子供に話しかける言葉は日本語です。
目的は「英語の音を聞き取れる耳」を残しておくことです!
上のような取り組みをしてきましたが、実際のところ英語耳がこの程度で育ったのかどうかは分かりません。
なぜなら、子供の頭の中で起こっていることは見えませんし、0歳児では英語を話さなかったからです。
一方、1歳からDVDの聞き流しを始めると、2歳半ごろには単語を言ったり、決まったフレーズを口にしたりするようになりました。
▷ 息子が英語を話すまでの過程は、こちら
0歳から始めていたら、もっと違った言語発達の仕方をした可能性はあると思います。
しかし、日本語が遅れていた可能性も否めません。
日本語は絵本読み聞かせやれば十分で国語は小学校からでいいや、と思って英語に全振りしたけど5歳で日本語手遅れだと気付く。巻き返しはすぐには出来ず9年。中3でやっと追いついた感。4歳でちゃんとやればこれほど苦しまなかったはず。でも英語は中途半端だっただろうし…どちらが得策かはいまだ不明
— みくり@帰国子女の英語維持 (@MikuriEming93) September 10, 2023
こちらの投稿にあるように、日本語と英語のバランスは永遠の課題のように思います。
親御さんが方針を決め、各家庭にあった方法・バランスで進めていくしかないでしょう。
おうち英語はケースバイケース
おうち英語は育児そのものです。
子供のを育てる日々の中で英語に関わる時間を設けるということで、おうち英語の頻度や方法は目指すレベルや目的によって変わります。
自我が芽生える年齢になれば、子供の興味によっても言語教材は変わるでしょう。
決して、我が家の例が一般的にあてはまるという類のものではありませんし、誰にでも効果のある万能な教材がある訳でもありません。
ぼんやりとでも子供の将来を考えてみるといいですね。
バイリンガル教育の分野では、バランスの取れた高度なバイリンガルに育つことは非常に難しいことが知られています。
息子の英語習得に関しても道半ばです。
今後様子を見ながら進める必要はありますが、本人の意思を尊重しながら楽しく取り組んでいけたらと思っています!