エッセイ

おうち英語は母語優先が正解|国際結婚と海外在住とは条件が違う

インスタグラムなど、個人メディアを通して「おうち英語」という言葉がつかわれるようになりました。

おうち英語は、親主導で進められるという、特徴ある英語教育です!

現役英語講師
はむ先生

はじめまして。大学で英語を教えている「はむ先生」と申します。

教歴は15年ほど。現在は仕事をしつつ、4歳の息子の相手をする、そんな毎日を過ごしています。

個別相談も行っています。どうぞお気軽にご利用下さい!

最近のおうち英語情報を見ていると、心配になることがあります。

それは、おうち英語教育とバイリンガル教育の情報が混在していることです。

この記事にたどりついた親御さんは、

  • 日本語を母語とする両親
  • 日本社会で子育てをしている

場合がほとんどかと思います。

この場合、国際結婚で英語を母語とする親がいる家庭環境や、英語が話されている海外で生活している場合とは一緒にはなりません。

私たちが目指すべきは、外国語としての高度な英語力の獲得です。

それには豊かな語彙力、表現力を、母語である日本語で身に付けることが必須です。

現役英語講師
はむ先生

はむ先生も母語は日本語です。

日常会話レベルの英語は訳すことなく使えますが、論理的に物事を考える時は日本語で考えます。

第二言語習得研究から、外国語の言語レベルは母語を超えることは無いことが明らかとなっています。

日本語力 > 英語力

母語である日本語力を高めなければ、英語力がそれ以上になることはないということです。

日本語力が常に上ですので、英語力を判断するよい目安になりますね。

日本語習得優先のおうち英語でも、子供は英語を自然と身に付けられます

赤ちゃんから英語漬けにする必要はなく、親が英語で語り掛ける必要もありません。

実際に、4歳の息子もぺらぺらと英語を話すようになっています。

日本語を母語とする親御さんにできることは、

  • 豊かな日本語を継承すること
  • 英語を身に付けられる環境を整えること

です。

現役英語講師
はむ先生

楽しく英語を身に付けていきましょう。

この記事のおすすめ読者

  • おうち英語に懐疑的な方
  • 自信をもって早期英語教育を進めたい方
  • 日本語習得優先の訳を知りたい方

早期英語教育が効果的な理由|科学的に説明します!

赤ちゃんは環境に合わせて身に付ける言語を決める

人間は、身に付ける言葉を選んで生まれてくる訳ではありません。

現代では常識として理解されていますが、昔は明らかにされていませんでした。

赤ちゃんを親から隔離して何語を話し始めるかを観察するなど、さまざまな実験が行われていたのです。

置かれた環境に合わせて
赤ちゃんの習得する言葉は変わる

現役英語講師
はむ先生

すごいことですよね!

今では、生まれたばかりの赤ちゃんは、世界中で話されている全ての言語で使われている音(音素)を聞き取る能力があることが分かっています。

更に、さまざまな調査から、生後6か月頃には「必要な音」と「不必要な音」を選別していることが明らかとなりました。

例えば、英語には LとR の区別がありますが、日本語にはありません。

英語が話されている環境で育つ赤ちゃんは LとR の違いが聞き取れる様に育ちますが、日本語が話されている環境で育つ赤ちゃんは徐々にその違いが聞き取れなくなっていきます。

これは、日本語を話す環境下で生きていく上で、不必要な音だと判断された結果です。

子供にとって両親が使う言葉がより身に付けやすいように、母語に含まれていない「不要と判断された音」は聞き取れなくなっていくのです。

子供には言葉を伸ばしていく時期がある:言語形成期

子供が生まれてから言葉を身に付けていく期間を言語形成期と呼びます。

一般的には0~15歳が、その期間に当てはまります。

0~8歳頃の言語形成期前半は、言葉を自然に習得できる最も大切な時期です。

先に、話し言葉を身に付け、4~5歳から徐々に書き・読み言葉の基礎を習得していきます。

9~15歳の言語形成形期後半は、読解力や作文力を高め、より抽象的な概念や語彙を身に付けます。

\黄金期/
外国語学習の開始年齢

0~8歳:言語形成期前半
言葉を自然に習得できる年齢

現役英語講師
はむ先生

日本では「小4の壁」と言われ、学習内容が高度になります。

低学年までに言葉の基礎力がない子供は、学校の勉強に付いていけなくなります。

小学校で日本語の読み書きを本格的に学び始める6歳までに始めるのがおすすめです。

外国語である英語も生活に取り入れることで、自然に英語を身に付けられます

もちろん、言語形成期は母語である日本語習得にとっても、最も大切な時期だと言えます。

親御さんは英語だけでなく、日本語力も意識的に高める必要があります。

母語が年齢相応に育っていることが、外国語習得には絶対的に必要で、その後の言語発達に重要な役割をすることも分かっています。

0~2歳は大切|おうち英語の語りかけは要らない

赤ちゃんは、自分の周囲で使われている言葉を優先して習得できるよう、脳を適応させていきます。

つまり、早期英語教育では母語習得が最優先であることを忘れないでください。

子供の言語習得には、生活環境の影響がとても大きく、

  • 日本人の親が英語で話しかける
  • 過度に英語をかけ流す

ことが原因で、母語である日本語習得の発達に支障がでる可能性があります。

\早期英語教育の常識/

0~2歳は特に母語習得優先
英語での語りかけは不要

子供の母語習得を確立するためにも、親は必ず自分の母語で育児をする必要があります。

英語での語りかけは不要です。

そのような過度な取り組みをしなくても、子供は英語を話すようになります。

何十年もかけて培った自分の母語で育児をするからこそ、状況や感情に合った、最も適切な言葉で表現できるのです。

現役英語講師
はむ先生

子供の母語が、生きていく中で習得する、全ての言語の土台となると理解してくださいね!

成熟した言葉で話しかけられ、愛情を注がれ、子供が母語を日々確立していきます。

幼い頃に習得した母語は、外国語習得にも非常に重要な役目を果たすことが分かっています。

日本に住んでいるのだから、日本語は勝手に習得できるだろうと考えるのは間違いです。

人間は話しかけられず育てば、言葉を習得しないまま成長します。

現役英語講師
はむ先生

英語も日本語も弱い場合、ダブルリミテッドと言われています。

これは最も避けたい状態です。

おうち英語でバイリンガルは育たない|メディアに惑わされないで!

この記事を読まれている親御さんは、

  • 両親ともに日本語を母語にしている
  • 日本で生活している
  • 子供の英語習得に興味がある

という条件にあてはまっていると思います。

この場合、私たちが子供に行う英語教育は「早期英語教育」です。

現役英語講師
はむ先生

早期英語教育というのは中学校前に始める英語教育を指します。

早期英語教育とバイリンガル教育は違う

「おうち英語」を含む早期英語教育は、バイリンガルになる為の条件には当てはまりません。

早期英語教育で目指すレベルは、外国語として高度な英語力を身に付けることです。

\知っておきたい/

早期英語教育とバイリンガル教育
2つは似て異なるもの

本来バイリンガルであるということは、高度な母語レベルで身に付けた言語が2つあることです。

例えば、0歳から育児に英語を取り入れ、プリスクールやインターナショナルスクールに通わせて、英語の環境を整えたとします。

この場合、親から見たら流暢に英語を話しているように思える場合もあるでしょう。

しかし、英語ネイティブにはその違いが分かります。

現役英語講師
はむ先生

特に小学校からインターを検討している場合は、ダブルリミテッドに陥る可能性が高いです。よく調べて検討する必要があります。

バイリンガル教育ってなに?

バイリンガル教育というのは、

  • 国際結婚で両親のネイティブ言語が異なる場合
  • 海外赴任や永住などで日本以外で生活し、社会で使われている言葉と家庭内で使われている言葉が違う場合

を指し、高度な母語レベルでの2言語習得を目指す教育です。

子供には、両親それぞれの母語で話す「一人一言語」の決まりをきっちり守る。

家の外では、どう対応するかなど、社会的な言葉の強さ、弱さなどをしっかり考え、対応する必要もあります。

一定の環境が整うと、バイリンガルになれる可能性がありますが、それでも現実的にはかなり難しいのが現状です。

現役英語講師
はむ先生

弱い言語の方が無くなることがほとんどです。

相当な親と本人の努力が必要なのです。難しいんですよ。

目指すは早期英語教育のメリットを活かすこと!

日本語が母語の私たちが、日本の環境下でできることを最大限に活かしましょう。

0歳児から英語教育を始めても、英語ネイティブにはなれないのは事実であり、変えることはできません。

\早期英語教育の良さ/

言語形成期を逃さないことで
子供は自然に英語を身に付けられる

早期英語教育の目的は、子供をバイリンガルになることではありません。

将来、外国語として高い英語力を身に付けるための、足掛かりを作ってあげるイメージです。

英語の基礎を身に付け、日常会話レベルの英語を話せ、読めるようにしてあげることです。

できれば、書くこともして欲しいですね。

現役英語講師
はむ先生

本当に高度な言語力が高まるのは、親のサポートが必要なくなる思春期以降の各々の努力です。日本語でも同じですね。

親の世代では、中学1年生から英語教育が始まりました。

言語形成期(0~15歳)も終わり頃に始めていた英語学習です。苦労して当たり前なのです。

子供の母語である日本語を大切に育てながら、幼いうちに英語の基礎力を楽しく身に付けていきましょう!