小学6年生になったお子さんの英語の自学自習は、どのように進めていけば良いのでしょうか。
中学校での英語授業を見据えながら、小6の今だからこそできる事をやっていきたいですね。
はじめまして!
英語講師の「はむ先生」と申します。教歴は15年ほど。
現在、大学の非常勤講師として働いています。
結論から書くと、小学生だからこそできる英語学習とは「音声中心で」英語学習を進めることです。
言語学習はいつの地点でも音声を最大限に活かすべきですが、受験や試験の影響が少ない今のうちに積極的に取り組みたい方法だと言えるでしょう。
この記事では、
小6にぴったりの英語自習1年間のプラン
について書いていきたいと思います。
小6で英語を自学する難しさはどこにある?
小6のお子さんの難しさと言えば、反抗期に差し掛かっているその年齢にあるでしょう。
親の言うことを素直に聞き入れる年頃ではなく、周りの目も気になる年齢だと言えます。
個人的にも小学校高学年のお子さんとも交流がありますが、なかなか難しい年齢ですよね。
英語学習においても、親御さん側で一方的に決めることは難しいので、お子さんが嫌がらない(まあ良しとしてくれる)学習方法を検討したい時期です。
思春期に足を踏み入れているややこしさ
小学校6年生は、子どもの成長における重要な転換期です。
思春期に入り始める子どもが多くなり、身体的な成長が著しく個人差も大きくなります。
感情面でも繊細になり、友人関係や自己のアイデンティティについて深く考え始めます。
学習面では、より抽象的な思考が必要な内容に取り組めるようになり、お子さんの言葉の世界は急速に広がります。
時には大人顔負けの表現力を見せることもあり、この時期の成長は目覚ましいものがあります。
嫌がらない方法は?押し付けず相談して方法を決める
小学校高学年のお子さんの英語学習は、それ以前の英語学習スタートに比べてハードルが高いと感じます。
大きな理由の1つとしては、日本語は大人並みに流暢に話せるにも関わらず、英語ではうまく話すことができないというもどかしさにあるでしょう。
周りの目が特に気になる年齢だということもありますよね。
もちろん色々なケースがありますが、頑なに英語を話さないお子さんもいます。
“思春期前後には子供の感情の動きはすでに大人と同じ。恥をかいた時、子供扱いされた時はプライドが非常に傷つく。
— かんな (@kazenomukumama4) January 24, 2025
この頃は感情のブレーキが未発達だから、より過敏な反応をしてしまう。”
と本に書いてあったのを守って子供扱いしないようにしたら、キレなくなった。…
こちらの投稿、参考になるなと思い拝見させていただきました。
英語の学び方は1つではないので、お子さんに合った、本人も納得できる方法で進めることをオススメします。
一方、英語が好きか嫌いかという指標で、英語学習の取り組みを決めるのはやめましょう。
英語が嫌いであれば、英語は教科の1つとして淡々と必要な学習に取り組めば良いのです。
英語学習を楽しむ必要はなく、一定量の学習時間を経れば、英語を嫌いだと感じていても言葉は身に付きます。
小6で英語を自学するなら音声は欠かせない!
小学校の英語授業では音声中心に取り組まれていますが、小6でも週2回程度の授業時間数しかありません。
英語を聞いて理解できるようになるには、圧倒的に取り組み量が足りないことが分かります。
中学校の英語学習に向けた橋渡しという意味でも、
- 英語を聞いてしっかり分かる
- 教科書の内容をしっかり話せる
という、英語の基礎力を培うことを小学生の間に目指ざすと良いでしょう。
英語を聞き取れる耳を作るには時間がかかりますので、1年間コツコツと積み重ねていくことが必要です。
中学校前の今から始めましょう!
英語音声を聞き慣れることの重要性
母語である日本語を身に付けたときのように、外国語である英語も音声から身に付けることが自然です。
意味理解できる大量の英語を聞くことで、人間は自然に言葉を身に付けられる能力を持っています。
CNNのような難しいニュースを聞き続けていても、雑音にしかなりません。
意味の分かっていない歌を聞き続けていても、歌でしかありません。
言葉を理解できるようになるには、映像などから言葉の意味を理解するためのヒントを得られる必要があります。
小学校高学年になると日本語力が高くなるので、日本語訳でその意味を理解することはできますし、そうしたくなると思います。
その場合、文章単位でざっくり意訳することは問題ありませんが、1語ずつ日本語と対応させて覚えることは避けた方が無難です。
音で覚えることを意識してくださいね!
1日10分から習慣化して継続する|教科書の英語なら使える状態にする
1年間があれば、決まった文章であれば話せるようになることは可能です。
私はアメリカで日本語講師をしていたことがありますが、コミュニケーションベースの授業形式で行えば、最初の1年で話せるようになります。
もちろん、1年足らずで、何でも自由に話せるようになることはありません。
それでも限られた状況と言葉の中で、簡単なコミュニケーションを取れるようにはなるのです。
アメリカの大学の外国語授業は、コミュニケーションベースの授業毎日+宿題が基本でした!
言葉を身に付けるには「その言葉を聞く量」が必須条件です。
日本人は圧倒的に「英語接触量」が足りておらず、言葉が身に付かないのです。
こんなに英語の授業時間があるのに足りていないのかと思われるかもしれませんが、まだ足りません。
英語をある程度のレベルまで身に付けた人に聞いてみたら分かるでしょう。
一時期でも、簡単には真似できない程の量、英語を身に付けるために時間を使っているはずです。
英語は積み重ね!コツコツが勝ちます!
解決策としては、個人が学校授業外で英語時間を作ることしかないのではと思います。
他教科も大切な学習ですので、現状、学校内の授業数はこれ以上増やすことは無理だからです。
日本語を母語とする人が、英語を身に付けるにはおおよそ2500時間から4000時間ほどの学習時間が必要だと言われています。
小学校3年生から高校3年生までの授業数はおおよそ1100時間くらいです。
せっかく約1000時間もの時間を英語学習に費やしているのですから、残り約1500時間は自分たちで取り組むのが得策ではないでしょうか。
小6の英語自習におすすめの教材と進め方:1年プラン
現代は英語教材にあふれており、一体何から取り組んだら良いのか迷って当然のように思います。
私のおすすめは教科書に立ち戻ること。
教科書に基づく教材を使って、教科書に出てくる内容を理解+実際に使えるまで精度を上げていくことを目標にすることをおすすめします。
闇雲に色々なものに手を出す必要はありません。
1-5か月:動画付きの学研教材を使って自習|1日10分を毎日コツコツ積み重ねる
市販の教材でもさまざまな種類がありますが、英語を学ぶときには音声が中心であることが絶対条件です。
私のおすすめは
- 『10分動画×30回 小6英語がばっちり身につくレッスン』(学研プラス)
です。
※ 小5の教科書にそったテキストもあるので、好きな方で始めれば良いと思います!
このテキストは、1回のレッスンで動画を10分見る×30日繰り返すことをカリキュラムとしてつくられています。
文字に頼らないというのが、小学生の英語学習のコツです。
英語の読み方がカタカナで書いていない代わりに、動画で丁寧に発音の仕方が解説されています。
文字が読めなくてもそこで体感を通して身に付けられ、それがとても良いのです。
動画を見ることで進められるので挫折しにくい!
英語で聞いたままを発音するというのが言葉を身に付けるための第一歩で、最初はうまく言えなくて当然です。
練習を重ねれば必ず上手になります。
毎日コツコツ積み重ねていきましょう!
■ おすすめプラン ■
同じテキストを5カ月で3周しよう
各レッスンにある「動画を見よう!」を見ながら、まずは1冊終わらせてみます。1週目は書きこみません。動画を見ながら、テキストを眺めて口頭で繰り返しているだけで良いです。動画の中で「先生に続いて言ってみよう」という部分があるので、必ず声に出して練習します。
平日5日(月ー金)を繰り返せば、6週間で終えられます。
テキスト2周目も「動画を見よう!」を中心に進めます。1度練習したくらいで、英語が身に付く人はいません。2度目も声に出して、教材の音声をできるだけ真似して発音します。今回はテキストの「なぞろう」の部分を書き込んでいきましょう。
平日5日(月ー金)を繰り返せば、6週間で終えられます。2周目終了すると、このテキストを使い始めて3カ月経ちます。
テキスト3周目はそろそろ飽きてくる頃ですが、3回目の「動画を見よう!」に挑戦します。目的は聞こえた英語をそのまま自分で発音できることです。同じスピードで言えるようにします。最終的には覚えてしまわなければ、言葉は使えるようにはなりません。暗唱できるくらいまで、口に出して練習しましょう。
3周目を終えると、このテキストを使い始めてから5か月くらい経過します。
6-12か月:同じ学研教材を使って実践力を鍛える|毎日でも安いオンライン英会話
テキスト『10分動画×30回 小6英語がばっちり身につくレッスン』を3周終えたら、今度は外国人の先生を相手に実践練習をしましょう!
オンライン英会話スクールKimini(キミニ)では、同じ学研教材を使ったマンツーマン英会話が低価格で受けられます。
▷【公式HP】Kimini英会話は、こちら
1レッスン25分で、スマホ(ネット環境)があればどこでも受講できます。
同じ学研のテキストを使ったレッスンは、「小学生の英会話4」という全40回のコースです。
1か月毎日レッスンを受けても月額6,380円(スタンダードプラン)という手ごろな価格が魅力です。
教科書は3周したテキストと全く同じものですので、頭には入っています。
ここからは実践力を伸ばしていきましょう。
テキストを3周したからと言って想像通りに英語を話せるとは限りませんが、間違いを恐れず、使い慣れるまで練習することがポイントです!
小学生の英会話4は、平日5回レッスンを受けると8週間(約2か月)で終えられます。
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おすすめは実践でも同じ内容を2-3回繰り返すことです!
何歳から始めても、言葉は音である音声から学ぶことが基本です。
慣れない外国語は一度聞いたくらいでは覚えられませんが、何度も繰り返すことで、自然に分かるようになる能力を人間は持っています。
外国語習得は生まれ持った頭の良さではなく、コツコツ積み重ねられるかどうか(毎日英語を聞いて練習できるか)によって成果が左右される分野です。
今日から始めてみませんか?