幼児期から始める英語教育、これは学校での英語教育が始まる年齢(2022年現在では小学3年生)から考えると、とても早いものです。
早期英語教育をすることには、果たして意味があるのでしょうか。
はむ先生
はじめまして。大学で英語を教えている「はむ先生」と申します。
教歴は15年ほど。現在は仕事をしつつ、4歳の息子の相手をする、そんな毎日を過ごしています。
ママの視点だけでなく、プロの視点から、お子さんの英語教育に役立つ記事を書いていきたいと思います。
個別相談も行っています。どうぞお気軽にご利用下さい!
私は幼児期から始める英語教育に対して、【一定の英語力まで高めることで】早期英語教育は意味のあるものになるという立場を取っています。
この記事では、意味のある幼児英語教育を行うために、親が知っておきたい
- 早期英語教育のメリット・デメリット
- 目指したい英語力
- 英語学習方法と教材
について紹介していきたいと思います。参考にしていただければ幸いです!
幼児期から始める英語教育は意味がないと言われる理由
言語習得における子供の特徴
子供はあっという間に覚え、あっという間に忘れる
早期英語教育に意味がないと言われる理由は何でしょうか?
総じて、私はその理由を、子供は覚えるのも早いけれど、忘れるもの早いからだと考えています。
週1回の英会話スクールに通ったところで意味がないと言われることもあるでしょう。しかし、週1回1時間でも、そこで英語に触れることによって覚えた英語は少なからずあると私は考えています。
ただし、学んだことを忘れずに覚えておいてくれればという条件での話です。
言葉というものは不思議なもので、ある一定の言語力まで高めてあげなければ、日常生活で使わない場合、あっという間に忘れます。
語学に堪能だと思われがちな帰国子女でも、言語力を維持向上させるには相当の努力が必要だということが明らかとなっています。
それでも、幼児期から英語教育に多くのお金と時間を投資する人が後を絶ちません。早期英語教育のメリットとは何なのでしょうか。
幼児期から始める早期英語教育のメリット
- 幼児期の方が英語習得が上手い
- 英語が好きになるように
- 英語に慣れてもらいたい
- 学校の英語授業で苦労しないように
幼児期から英語学習を始める理由として、上のようなものが挙げられると思います。
最近ではスマホの普及により、簡単に英語に触れられるようになりました。YouTube動画などから、
- 子供が英語の歌やアニメに興味を持ったため
という理由もあるかもしれません。
しかし、私は早期英語教育のメリット、言い換えると、早い時期に英語を身に付けることのメリットは別にあると考えています。
早期英語教育のメリット
早い時期に英語を身に付けることによって、将来、英語にかかりっきりになることなく、自分の進みたい分野の勉強に時間を使えるから
私は早期教育のメリットはこの1点にあると思っています。
少し先の話にはなりますが、子供が高校生になり、自分の進みたい進路を決める時期となったときのことを想定したいと思います。
現在、英語を身に付けることは社会的にも価値のあることとされています。恐らく、AI時代となる今後もそれは変わらないでしょう。
それは大学入試の傾向にも表れています。
文系・理系を問わず、英語試験を必須としている大学が圧倒的に多く、難関大学ほどその傾向が見られます。また、英語の配点比率を高くしている大学が多いのが現状で、英語力が重要視されています。
英語習得には長い時間がかかる
英語習得には2500~4000時間の学習時間が必要
注)小学校3年生から高校3年生の10年間の授業時間数は約1200時間
言語習得の1つの特徴ですが、どんなに言葉を学ぶセンスが高くとも、言語習得には長い時間が必要です。
運動神経の良さが人によって違うように、言語習得にもセンスがあります。しかし、どんなに言語センスの良い人でも2500時間程度は必要だということが調査により明らかになっています。
これは小学校3年生から高校3年生の10年間で受ける英語の授業時間は1200時間です。これは2500時間の半分にも満たない時間です。
つまり、大学入試に対応できる基本的な英語力を身に付けようと思った場合、学校外での英語学習が必ず必要なのです。
言葉である「英語」だからこそ無理なく幼児期から始められる
基礎英語は幼児でも習得できる
注)ただし幼児に適したやり方で進める必要がある
前倒し教育のように捉えられるかもしれませんが、私は言葉である英語だからこそ、無理なく幼児期から始められると思っています。
はむ先生
幼児に中学校の数学を教えることは無理があるけれど、英語は大丈夫だろうと感じる理由を説明します。
親世代が中学校で学んできた内容は基礎英語です。
中学1年生の最初の教科書に出てくる”This is a pen.”という言葉があります。英語教育の世界では、日常生活で使わないと非難されているフレーズの1つです。
しかし、私は子供との会話では普通に使うと思うのです。
- お母さん、これ何?
- これはヒヤシンスだよ。
これは、4歳の息子と昨晩話した内容です。
英語にするとこうなります。
- Mom, what’s this?
- This is a hyacinth.
教科書通りです。
ただ、中学生では使わないと思うのです。ヒヤシンスの存在も、名前も既に知っているから不自然なのです。
基礎英語というのは、最も身近な単語や単純な英文法で表現された英語の言葉です。
新しい言葉を学ぶということに関しても、言葉の表現レベルに関しても、幼児の方が無理なく始められるように思います。
幼児期から始める早期英語教育のデメリット(注意点)
早期英語教育のデメリット
誤ったやり方によって、年齢相応の日本語習得がされない「危険性がある」こと
早期英語教育のデメリットがあるとすれば、過度な誤ったやり方により、母語である日本語習得が年齢相応に進まない危険性があることだと思います。
これは、英語を習得することによって、日本語習得に影響があるのではありません。英語を習得させようと躍起になる(親が頑張りすぎる)ことで、日本語習得をおろそかにしてしまうことから起こります。
日本に住んでいるのだから、周りは日本語を話しているのだから、日本語は勝手に習得されるだろうと考えるのは避けた方が無難です。
特に、年齢が低い乳幼児期の赤ちゃんが出会う言葉は、お家の中で耳にしている言葉がほとんどです。それを全部英語にしようなどということは反対です。
はむ先生
私は息子の英語教育に関して、日本語9割、英語1割を意識して常に進めています。
0歳のときは1日英語の歌を2曲、1歳のときは30分程度の聞き流しをしました。2~3歳のときは30~1時間程度、DVDを見たり、歌をきいたりして楽しみました。英語絵本は3年間を通してたまに読み聞かせをしていました。4歳の現在、日本語は年齢相応、英語は簡単な会話なら理解でき、少し話します。
もちろん、まだまだ先は長いですが、この程度で英語は出来るようになりますよ。

幼児期から始める早期英語教育を【意味あるもの】にするために
幼児期からの英語教育を意味のあるものにする、つまり早期英語教育のメリットの恩恵を受けるということです。
早期英語教育のメリット
早い時期に英語を身に付けることによって、将来、英語にかかりっきりになることなく、自分の進みたい分野の勉強に時間を使えるから
これが早期英語教育のメリットだとすると、子供の英語に対する捉え方が遊びであれ、遊びの延長であれ、英語力を着実に付けていく必要があることには違いありません。
いつまでにどのような英語力を付けていれば良いのでしょうか。
幼児期から始める英語教育で目指したい英語力は?
理想とする英語習得レベルとその時期
- 幼児期までに英語を聞いても読んでも分かる
- 小学生までに英検準2級取得
- 高校1年生までに英検準1級取得
幼児期の目標は、まず2~3年かけて英語を聞いて分かるようになること、その後、読んでも分かるようになることです。
次なる目標は小学生のうちに英検準2級を取得することです。これは小学生から英語教育を始めた場合も同じです。2~3年かけて英語を聞いて分かるようにして、その後は読解力もつけながら、英語力を伸ばしていきます。
最後の目標は高校1年生までに英検準1級を取得することです。高校1年生でこの英語力を持っていれば、英語の勉強はそこそこに、他の勉強を取り組んでも問題はないだろうと思える英語力です。

幼児期から始めるおすすめの英語学習方法は?
幼児期のおすすめ英語学習法
英語の聞き流し
幼児期に始めるおすすめの英語学習方法は、英語の聞き流しです。聞き流しとは、英語をBGMのようにかけ流して聞いていく学習方法です。
大人からすると、聞いているだけで英語が身につくのかなと疑問に思われるかもしれません。しかし、幼い子供の特権で、日本語を習得していくのと同じ過程をたどって、英語も習得することができるのです。
聞き流しの方法
- 1日90分
- BGMとしてかけ流す
- 控えめのボリューム
聞き流しのポイントはこの3点です。
1日90分程行うと、母語を聞いている時間と等しい程度の英語インプット量になるそうです。また、ボリュームは控えめに、BGMとしてかけ流すことを意識して行います。
誤ったやり方は英語嫌いを作り出し兼ねませんし、過度な英語インプットは日本語習得に影響を与えます。適切なやり方で、適切な量の英語学習を心がけることが大切です。
https://ouchi-schooling.com/eigo-kikinagashi-howto/幼児期におすすめの英語教材と英会話スクール
幼児期の早期英語教育を進めるにあたり、聞き流しができる英語教材と質の高いオンライン英会話スクールを紹介したいと思います。
英会話スクールは知った英語を実際に使ってみる場所(アウトプットの場)です。
十分に英語の聞き流しの後、英語を話す準備ができてから利用することで、そばで見ていて効果が実感できるほど有効に利用できます。
幼児期におすすめの英語教材(赤ちゃん~幼児期)

聞き流しに使用できる教材
- 映像が付いていないネイティブ音声
- 語られている内容の意味付けができる絵本や歌
聞き流しに使える条件を備えたおすすめ英語絵本教材は、Baby English LaboのCD付き英語絵本セットです。
英語圏でよく読まれている有名な英語絵本が毎月1冊(6か月間)送られてきます。
絵本の内容がネイティブの音声で語られているCDが付いており、聞き流しにもってこいです。また、マザーグースを含む、英語の歌もCDに含まれています。
Amazonなどで洋書が簡単に手に入る時代ですが、質の高いCD付きの英語絵本はなかなかありません。まずは、こちらの教材で絵本6冊を試されてみて、子供が興味を示したもの、反応が良かったものなど様子を見ながら、新しい教材を探してみられるのが良いと思います。
音声サンプルも公式ホームページから聞くことができますし、安心して購入できますよ!
はむ先生
赤ちゃん~幼児期は、心身・言語発達の面からも、絵本がおすすめです。
特に0歳の赤ちゃんには、親子の触れ合いを通して愛着を形成することが、最も必要な大切なことです。
英語教育を始めるなら、その時間が親子の触れ合いの時となるようなやり方をされることをおすすめします。
幼児期におすすめの英語スクール(幼児期)
私は数あるオンライン英会話スクールの中から、NOVAKID(ノバキッド)をお勧めしたいと思います。

- レッスンカリキュラム(学習計画)がしっかりしている
- 講師の質が高い
- 教材が面白い
- マンツーマンレッスン
- 料金が安い(オンライン英会話の平均価格)
自宅で受けるオンライン英会話スクールの強みは、マンツーマンレッスンでも価格が安いことです。
教室に通うタイプの英会話教室でネイティブのマンツーマンレッスンを受けようと思うと、月に2万円では足りませんが、オンライン英会話スクールであれば6~7千円で受けられます。
一方、オンライン英会話スクールの弱みは、レッスンや講師の質が保たれていないことが挙げられます。
その中でNO.1の質の高さを誇るのがNOVAKIDです!日本ではあまり知られていませんが、ヨーロッパではシェアNO.1を誇っています。
ネイティブ・ノンネイティブいずれの講師も、全員がTESOLなどの国際的な英語教員免許をもっている唯一のスクールとも言えます。それもあってか、本当に質が高いのです。
ぜひ一度、お試しください!
