2020年度から必修化された英語教育は、残念ながら、小学生の英語嫌いを作り始めています。
主な理由は「英語を聞いても何を言っているのか分からない」というものです。
適切な英語学習方法は年齢によって異なることが分かっています。
子供の英語教育でよく耳にする「聞き流し」はいくつまで効果が見られるのでしょうか?
はむ先生
年齢に合わない学習方法を取り入れることは、結果として英語嫌いを作り出すので注意が必要です。
小学3~4年生にあたる7歳前後は、得意とする学習スタイルが変化する年齢として知られています。
この時期、音声情報よりも文字情報に強くなる傾向が見られるのです。
文字を好む年齢の子供に、聞いても分からない音声を聞かせ続けることは、英語嫌いを作る要因の1つになります。

小学生からの英語学習|聞き流しの効果は幼児まで!

小学生から英語学習を始める子供には、幼児期とは異なるアプローチが必要です。
乳幼児期には、子供が意識して聞いている・聞いていないに関わらず、BGMのように英語をかけ流しておくという方法が用いられることがあります。
しかし、単純な「聞き流し・かけ流し」は小学生には不向きです。
\知っておきたい/
小学生からの始める英語学習
かけ流しからの英語インプットが困難
特に高学年になると、母語習得も進み、論理的な思考ができるようになります。
母語である日本語習得が進んでいる小学生には、幼児と同じ効果は期待できません。
小学1年生の国語の授業で「ひらがな」を学び、日本語の読解力を身に付けます。
ひらがなを学ぶことにより「日本語の五十音順の知識で」英語を聞き取ろうとする様になる為です。
はむ先生
このあたりから、子供たちは英語の聞き取りが苦手になっていきます。
【小学生の聞き取りに関する調査】

小学1年生の春と冬に、どのように英語の聞き取りに差が出るのか、について比較した面白い調査があります。
小学1年生の春にはまだひらがなを完全に読めない子供がすくなくありません。しかし、小学校1年生の終わりには、ほとんどの子供がひらがなを読めるようになっています。
\panda/
という単語を聞かせた時に、春の時点では pan da と英語の2音節で切り分ける子供が多かったのに対し、冬の時点では pa n da と日本語の3音節で切り分けている子供がほとんどとなったそうです。
この調査から、ひらがなを読めるようになることで、自然な英語習得が妨げられる可能性が指摘されました。
参考文献 船津 洋著『10万組の親子が学んだ 子どもの英語「超効率」勉強法』(かんき出版)
小学生の柔軟なリスニング力と文字が読めることを活かす

小学生の英語学習では、乳幼児期には難しかった、文字情報を使用できるという強みがあります。
また、小学生高学年になると、机の上で勉強することができるようになります。
高学年の英語学習には
- 柔軟なリスニング能力を活用
- 文字に対する積極性を活用した暗唱
を行うことで、高い学習効果をもたらします。
小学生になっても、大人よりははるかに耳が良く、英語のまねも上手です。
正しい学習方法を選ぶことで、大人よりもずっと楽に身に付きます。
はむ先生
まだまだ言語形成期の途中!
外国語に対する柔軟性はあることが分かっています。
文字情報なしに英語を聞き流しても分からないまま

言語発達段階から見ると、おおよそ小学4年生以降(8歳以降)の子供は文字情報からの学びを得意とする傾向がみられます。
従って、音声情報のみの聞き流しをしてもあまり効果がなくなるのです。
はむ先生
これは一般的な話です。
何歳であっても、子供が聴覚情報優位だと感じたらこちらの記事の方法も参考にしてください。
大人が英語でニュースを聞いていて、すべての音声を、意味ある単語のかたまりに聞き取れないのと同じです。
または、中国語を聞いていて、無意味な音の羅列にしか聞こえないのと同じです。
意味が分からなくとも、音声を聞き続ければ分かるようになると思われるかもしれませんが、1年間聞き続けたとしても、残念ながら理解できるようにはなりません。
先に「何について話しているのか」を文字情報から確認して音声と結び付ける必要があります。
この点が、大人に近づいている、8歳以降の子供の英語の学び方です。
小学生におすすめの勉強法|英会話スクール

小学生の英語学習を進める上で欠かせないのが、読解力も同時に高めることができる英会話スクールの利用です。
はむ先生
特に高学年になったら、文字からの情報が優先されるため、文字をうまく使って英会話レッスンを行う必要があります。
幼児期のように、ゲームをしながら楽しんでいるだけではいつまで経っても英語力は高まらないので注意が必要です。
私のおすすめは、4歳から12歳を対象にした
- オンライン英会話スクールNovakid(ノバキッド)
です。
ゲーム形式でしっかりと身に付くレッスンを外国人の先生から教わることができます。
実際に私の息子も1年間、週2~3回のレッスンを受け、英語が話せるようになり、読めるようになりました。
\\Novakid//
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小学生におすすめの勉強法|倍速学習と暗唱

英語力の向上には、英会話スクールと併用して「自宅での英語の取り組み」も欠かせません。
幼児期を過ぎた子供に、効果を発揮する方法は「倍速学習」と「暗唱」です。
言葉を倍速(1.5倍、2倍、3倍など)で聞くことで、心理効果が生じて、小学生以降でも英語が聞き取れるようになります。
また、小学校高学年になれば意識的な学習が可能なので、ある程度の量、英語フレーズを暗唱することでより早く英語を使えるようになります。
はむ先生
この倍速学習、実際に研究もされており、実証されています。
随分前の話になりますが、私も大学生のときに英語学習に取り入れました。
この方法は、中学生以上にも有効的ですし、大人にも使えます。
確かに聞こえるようになりますので、おすすめです!
小学生からの倍速学習|やり方とその効果は?

倍速学習の効果は、車の運転になぞらえることで理解しやすくなります。
普段、一般道を時速50キロで走っていてもあまり遅いと感じませんが、高速道路に乗って時速80キロで走り慣れたあとに、もう一度一般道に戻ることを想像してください。
はむ先生
同じ時速50キロでも、とてもゆっくりに感じるのではないでしょうか。
これと同じことが、英語の聞き取りにも起こり、普段聞き取れない言葉が聞こえるようになるのです。
人間の心理的な影響をうまく使った学習方法といえそうです。
倍速学習の進め方
倍速学習の進め方
- 全体の意味内容を日本語を介して理解させる
- テキストを見て文字を追いながら、標準スピードで英文を聞かせる
- テキストを見ずに、倍速のスピードで英文を聞く
- もとの速度に戻し、声に出しリピートして繰り返す
- たくさん聞くことで文章ごと暗記していく
はむ先生
具体的にどのように倍速学習を進めていくのか見ていきます。
小学生も大人と同じで、まるで意味不明のものを聞かせ続けても効果がありません。
意味の分からない外国語を聞き続けても、雑音でしかないのと同じです。
従って、まずは内容の理解を促すため、日本語を経由させることが効果的です。
単語単位で日本語訳するのではなく、文章単位で理解させます。
これによって、「この文はこんなことを言っている」「このセリフはこんな意味だ」など、文単位の意味理解が促されて、学習準備が整います。
くれぐれも文法指導や「この単語がこういう意味」というような訳はしないように心がけてください。
あくまで、英語を英語のまま理解する能力を育てることが目的です。

倍速学習ができるおすすめの教材
倍速学習には、それ専用の教材を使う必要はありません。
しかし、文章単位で日本語を経由させ、速度を変えながらリピート・暗唱する作業を考えると、倍速学習ができる教材を使う方が負担が少ないと感じます。
今回、七田式の倍速学習が可能な教材を紹介させて頂きます!
はむ先生
七田式は、幼児の知育教材で有名です。
英語習得の観点から見ると、幼児期には不向きだと感じますが、小学生の倍速学習に向いています。

\タッチペンで学ぶ/
英語700フレーズ
テーマは「世界旅行」です。
世界旅行をしている主人公が、日常生活で使う約700フレーズを学ぶことができる、英語学習教材です。
- 1日7分
- 20フレーズが1セット
- 35日で完了できる
というシンプルな学習プランが魅力です。
はむ先生
倍速学習も、もちろん出来ます!
通常スピードで音声が流れるバージョン、3倍速で流れるバージョン、2種類の倍速学習ができるようになっています。
- 世界の国や文化が好き
- 英語に興味を持ち始めた
- タッチペンが好きそう
- コツコツ進めるのが好き
このような小学生に、特に向いている英語教材です。
700フレーズを覚えれば、嫌でも簡単な会話は分かるようになります。
小学校の英語授業で使われる言葉のほとんどは700フレーズに含まれているので、本人に自信が付くのも魅力です!
倍速教材の前に|公文式の英語もおすすめ

倍速教材に興味はあるけれど、自宅での英語学習が継続できるかが心配。
そんなときには、公文式(英語)を3か月から半年ほど利用することもおすすめです。
公文式を利用することで、自宅での学習習慣を身に付けることができます。
入会金も必要なく、月謝制で、いつでも入会・退会が可能ですので、短期間の利用ができるのも魅力の1つです。
公文式もタッチペンを使った学習で、倍速に対応した教材ではありませんが、倍速学習教材を取り組む前の練習として良いと思います。
▷ 公文英語の短期利用の理由は、こちら
一方、公文式は読解と文法が中心の教材です。
英語を話せるようになることが目的の場合には、英会話スクールと併用することが前提です。
英会話などの話す機会なしに、読解と文法を中心に英語学習を始めれば、親世代と同じように英語を話すのに苦労することになりますので、注意が必要です。
▷ 公文と英会話の併用については、こちら
小学生の英語学習|4年生からは自律した学習が基本

小学生の高学年になったら、英語をBGMのようにかけ流し、無意識のうちに英語を習得するという方法は効果がありません。
言語形成期という「言葉をどんどん吸収する時期」にいる子供の場合、日常生活の中に英語を取り入れるだけで、自然に英語を身に付けられる可能性があります。
それは、個人のもつ特別な能力というよりも、人間が生まれつき持っている言語習得能力です。
しかし、小学4年生からは、言語形成期前半(8歳頃まで)に獲得した母語をフル活用して、意識的な英語学習が必要になります。
はむ先生
息子はもうすぐ5歳になりますが、既に外国語の動画が流れると「何を言っているか分からない」と言います。
母語の基礎ができあがるのが6歳です。意味の分からない言葉をむやみに聞くことは苦痛になるん年齢です。
母語が確立した子供には納得してもらうことが必要

小学生から英語学習を取り入れる場合、私なら、まず子供に英語を学ぶ価値を話します。
- 世界には色々な国があり言語があること
- 英語は世界中で学ばれている外国語であること
- 世界の共通言語として学ぶことに価値があること
日本に住んでいる場合、生活の中で直接英語が必要とされる場面が少なく、価値を実感できる機会が少ないのです。
しかし、日本という国は世界とつながることで繁栄しています。
例えば、食べ物の生産の自給自足率は66%です。残りは海外からの輸入であり、日本にいる誰かが外国語で交渉成立させることで、食べ物を手に入れられています。
子供のタイプによって違うと思いますが、「なぜ英語を勉強するのか」理由を知りたい子供の場合は、こんな説明も効果があると思います。
子供自身の将来やりたいことがある場合には、将来の夢につなげて考えることも効果的です。
はむ先生
「英語話せたらすごいよね!」「かっこいいよね!」という励ましが、子供のやる気につながる場合もあると思います。
いずれにしても、現代において、英語ができて損をすることはなく、子供の未来をひらいてくれる能力であることは間違いありません。
英語を勉強していくのは親でなく子供自身なので、子供が英語を学ぶことを納得することが大切です。
参考にしていただければ幸いです!