日本にいながら子供が英語を話せるようになることはできるのかという疑問は、英語を教えている私も数年前まで抱いていたように思います。
海外で生活していたり、インターナショナルスクールに通っていたりするなど、特別な理由がない限り、日本で英語を流暢に話す子供を見かけることがなかったからです。
はじめまして!
英語講師の「はむ先生」と申します。
教歴は15年ほど。現在、大学の非常勤講師として働いています。
しかしながら、息子の子育てをきっかけに「おうち英語」という言葉を知るようになり、その疑問は払拭されました。
手探りながらも英語に触れられる生活環境を少し整えたところ、息子は幼児レベルではありますが英語を話せるようになったのです。
▷ 英語力の変化(動画あり)は、こちら
想像は付くかと思いますが、乳幼児期から英会話レッスンを始めても、週1回のレッスンでは何年経っても英語を話せるレベルまで持っていくことは困難です。
この記事では、
- 日本にいながら子供が英語を話せるようになる生活環境の作り方
について、具体的に書いていきたいと思います。
日本にいながら子供が英語を話せるようになるのは難しいのか
私は人生のほとんどを日本で過ごしていますが、日本は生きていくのに外国語が必要のない国だとつくづく感じます。
逆に言えば、日本人にとって英語を身に付ける必要性が感じられない生活環境と言え、それは子供たちにとっても同じです。
私はここに、日本で子供が英語を話せるようになる難しさがあると考えています。
子供たちが必要なのはドキドキ・ワクワク体験
子供たちは日常生活の中で必要を感じない英語をできるようになりたいとは思っていません。
将来に必要だから取り組もうと考えるのは大人の考え方です。
一方、子供たちは言語習得に長けているので、英語を通して見える世界で楽しんでいるうちに魔法のように言葉を身に付けてしまうという一面も持っています。
これが子供のすごいところです。
つまり、英語を身に付けるには心動かされるワクワク・ドキドキ体験が欠かせないと言えます。
子供の楽しいという気持ちや知的好奇心への刺激なしに、親が無理強いすれば英語を拒否するようにもなるでしょう。
ですので、
- 子供が楽しいと感じる状況下で
- 英語を聞いたり、話したりせざるを得ない場面
を親御さんがお膳立てして用意する必要があるのです。
この記事では上手く子供をのせられるコツを書いていきますね!
子供が英語を話せるようになるかどうかは環境次第!
子供が英語を話せるようになるかどうかは、親が用意した環境で決まります。
大人のように教科書を開いて意識的に勉強するのではなく、無意識のうちに自然に言葉を身に付けていくからです。
一方で、インターナショナルスクールなど日常的に英語に触れるような環境に身を置いても、いつまでも自然に言葉を身に付けられる訳ではありません。
客観的かつfairにインターのリアルが語られている良質な記事。尚、記事に書かれている通り、「インターから早慶への進学」は今後増加すると僕も考える。そして、民間企業就活で学歴オタク[xx]生を薙ぎ倒す未来が見える。#おうち英語#中学受験 https://t.co/dq1qP4PYeB pic.twitter.com/9cw9Uwpcl7
— 『戦記』2022年中学受験の後 (@SenkiWork) January 17, 2024
こちらの投稿が参考になると思いますが、年齢相応に2言語を身に付けていくというのは本人の努力を伴う難しいことなのです。
※ 自然に言葉を身に付ける能力は年齢が低い程優れています。小学生から(特に8歳以降)は意識的に勉強することが必要となります。
つまり、母語である日本語はしっかりと育てることを意識しながら、外国語である英語も育てていくという意識が必要だと言えるでしょう。
流暢に話せる=バイリンガルという固定概念は捨てましょう!
英語環境は大人(親)が作るしかない!
言葉を身に付けるためには(状況・映像・挿絵などの視覚要素を利用しながら)意味が理解できる言葉を大量に聞く必要があります。
言葉はインプット・アウトプットのどちらが欠けても、その言葉を話すまでのレベルには至りません。
その割合はインプット9割、アウトプット1割をイメージされると良いと思います。
年齢問わず、まずは音声を使ったインプットから始めます!
私は、子供が英語を話せるようになる鍵は、
- 自宅のわくわく英語環境
- 条件を満たした英会話
を用意することだと考えています。
子供が英語を習うというと話す練習を想像されるかもしれませんが、まずは英語インプットである「英語を聞くこと」が重要です。
言葉は頭の中で自然処理されるものなので、たくさんの言葉を頭の中に貯金しなければ、口から出てくることはないのです。
赤ちゃんにたくさん話しかけることで、言葉の習得が進むのと同じ原理です。
番外編|学校での英語授業が始まってからではダメなの?
私自身の英語学習開始は中学校からで、本気を出して勉強をし始めたのは大学生になってからです。
従って、幼い頃から英語をやらなくとも、英語を仕事にできるくらいには語学力を身に付けることは可能だと思っています。
こちらのツイート、私はとても共感できました。
何歳からでも外国語を身に付けることは不可能ではないけれど、相当の時間を費やさなければ言葉というものは身に付きません。
英語を身に付けるまでには、
- 言葉が出るまでに約2000時間
- 内容のあることを話せるようになるまでに約5000時間
と言われています。
毎日1日1時間取り組んだとしても、2000時間で約5.5年かかるのです。
大人になれば1日にもっと集中して取り組めますので期間の短縮は可能ですが、高校生・大学生にもなればもっと自分の専門性を伸ばすことができる年齢です。
子供時代に同様の取り組みが可能ならば「早いうちにコツコツやっておいてしまう」というのはメリットだと感じます。
音の聞き取り・発音の良さ・言葉の感覚というのは、子供の方が勝るという点も魅力です。
大人が相当の時間を費やしているにも関わらず、子供には勝てない部分も出てくるのがすごいところです!
日本にいながら子供が英語を話せるようになる方法
子供の英語を始めてみようと決めた場合、年単位の取り組みをすることを事前に理解することが必要です。
「もう半年英語を聞かせているのに話さない…」などと不安にならず、ドンと構えて、淡々と続けることが大切です。
子供が英語を身に付けるのに必要なことは、子供の成長に合わせて英語環境を整え続けることです。
- まず方向を確かめ、これでいいと思ったら必要な量に達するまで努力を続ける
- 判断に迷いが生じた際には、ためらうことなくアドバイスを求める
- 正しい方向でなされた努力は裏切らない
こちらの引用は『今やる人になる40の習慣(林修)』からの引用ですが、その通りだと私は感じました。
子供のおうち英語も同様に、正しい方向で必要量に達すれば必ず成果は見られます!
親御さんの英語力は必要ありません。
英語を話せるようになるには日本語も大切
子供の1年間の成長は、大人のそれとは比べ物にならないほどの変化があります。
言葉の発達に関しては、生きていくための土台を作る大切な時期だといっても過言ではありません。
従って、母語である日本語をおろそかにせず、外国語である英語もうまく育てていくことが必要であると、私は考えています。
しろぽんママさん、はじめまして✨
— とんはる¦元証券・銀行員ママ (@tonharu45) August 18, 2023
0歳児から英語しか見せていなかったら2歳になって英語優位になりました☺️
でも日本語の発語が遅れていて悩ましい今日この頃です😇
日本で日本の幼稚園に入れる予定なので、おうち英語の難しさを実感しております💦
日本に住んでいるのだから平気だと極端に英語ばかりに注力していると、日本語がうまく身に付かないということも起こり得ます。
言語習得の研究分野では、外国語の言語レベルは母語のそれを越えることは無いと言われています。
つまり、母語はとても大切で全ての言葉を身に付けるための土台になっているということです。
英語を始めると決めたら、日本語の上達も同時に意識していくと良いと思います。
英語レベル関係なく、日本語は年齢相応に身に付いていると良いですね!
子供が3才まではインプット中心で始める
子供が3才までは話す練習は必要なく、英語を聞かせることを中心に取り組むことをお勧めします。
英語を聞かせると言っても、話されている言葉の意味が分かるヒントなしに、音声だけを聞かせ続けても意味がありません。
ですので、CDではなく、DVDなどの映像が一緒になっているものが良いでしょう。
映像を見せても良い場合は(メルカリで購入できる)ディズニー英語システムの中古DVDです。
現在、さまざまな英語教材が販売されていますが、3才頃までの赤ちゃんが英語を学ぶDVD教材としてはディズニー英語システムはやはり質が高いと感じます。
言葉の意味が分かり易い映像になっているのでDVDの映像は単調で楽しむには3才頃までが限界かと思いますので、中古で十分だと考えています。
▷ 詳しくは、こちら
我が家は正規の購入ですが、やり直せるなら中古かなと。
子供の年齢や教育方針などを理由に映像を見せず英語をスタートしたい場合は、絵本を上手く活用することをおすすめします。
英語の音声を聞かせる際の大前提は「ネイティブの音声であること」なので、音源の付いている英語絵本を選びましょう。
私のおすすめは、Baby English Laboの音源付き英語絵本と歌のセットです。
月額4400円(全6回の買い切り)で、毎月CD付き英語絵本と付属教材が届きます。
スマホから簡単に音源が流せるという点で、毎日の読み聞かせのハードルが下がります。
特に私が気に入っている点は、英語絵本読み聞かせの方法を解説しているガイドブックが付属していることです。
読み聞かせのやり方さえ分かれば、別の絵本を購入しても不自由なく読み聞かせることができます。
▷ 資料請求可能|Baby English Labo公式HPは、こちら
4歳以降でスタートする場合も理屈は同じ:より工夫が必要
例えば、小学生から英語を始める場合にも理屈は同じで、たくさん英語を聞かせなければ話せるようにはなりません。
年齢が上がると難しくなることは、
- 日本語ができるようになること
- 知能が高くなること
- 本人の意思が強くなること
によって、幼児が楽しめるような簡単なレベルの英語教材を嫌がる可能性が高いということです。
かといって、年齢相応の英語レベルの教材を見せても、言語レベルに合っておらず理解できません。
年齢が上がってから始める難しさですね!
従って、子供が成長してから始める場合には、
- 簡単な英語
- 子供が興味が持てそうな内容
を組み合わせた学習教材を使うことをお勧めします。
個人的におすすめなのは、サンリオの英語教材(サンリオイングリッシュマスター)です。
全8枚のDVDで構成されており、
- 前半は英語の基本語彙や表現
- 後半は自然科学
を中心に学べ、幼児期から小学校スタートのお子さんにぴったりの内容だと思います。
ある程度、楽しく見られる英語教材を見つけたら、子供の気分で継続を止めないことが大切です。
学校の宿題を毎日取り組むように、英語も毎日時間を作って取り組みます。
4才以降はインプットとアウトプットの同時進行で始める
子供が4才以降の場合には日本語習得が進んでいるため、英語環境を用意する親側により工夫が求められます。
先におすすめしたディズニー英語システムのような単調な映像のDVDからスタートすると、多くの子供は拒否します。
母語の基礎力ができあがることで、聞き慣れない音に拒否反応を示す子供も増えてくるのです。
嫌と言われることを無理強いするのは厳禁です。
英語DVDや動画を見てくれるのであれば、英語インプットが確保できるのでそれに越したことはありません。
しかし、英語を嫌がる場合には一旦保留し、人との関わりがある「楽しい」英会話レッスンから始めることをお勧めします。
私の一押しは、オンライン英会話Novakid(ノバキッド)です。
日本ではあまり知られていませんが、世界規模で生徒を持ち、その質の高さから様々な賞も受賞している、子供専用のオンライン英会話です。
ノバキッドの特徴は考え抜かれたカリキュラムと教材で、レッスンを重ねていくうちに
- 英語が話せるようになるだけでなく読めるようになる
ことです。
▷ 【3年間の変化】レッスンの様子は、こちら
日本の英語教育で使われているようなカリキュラムとは全く違い、デジタル教材をうまく使い楽しく学べます。
幼児期のお子さんにはもちろんですが、中学校の英語授業を控えている小学生のお子さんにもぴったりです。
▷ Novakid公式HPは、こちら
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日本にいながら子供が英語を話せるようになるには
日本にいながら子供に英語を話せるようになることを目指す場合、
- 英語に触れられる自宅での環境づくりが何より大切
になります。
言葉を身に付けるには、
- 英語をたくさん聞いて分かるようになる
- (話す機会を設けて)話せるようになる
- 読めるようになる
- 書けるようになる
という順で、10年くらいの見通しで取り組んでいきます。
長く感じられるかもしれませんが、母語である日本語の完成は15才と言われていますから、英語でも同じくらいの期間は必要です。
※ これはある程度自由に英語が使えるようになるためにかかる期間ですので、目標レベルによって早くも遅くもなります。
先に述べたように、4才以降はインプットとアウトプットを同時進行で進めた方が効率的など、子供の年齢によって順序を入れ替えた方が良い場合もあります。
自宅の取り組みとして親が手助けできるのは、最初1-3が中心だと考えておくのが良いのかもしれません。
外国語の勉強は一生続きますが、小学生以降は本人次第ですね。
日本のように英語が日常生活で必要ではない外国語環境の場合、
- インターネット環境を利用すること
- オンライン英会話をうまく使うこと
の2つは欠かせません。
それぞれ要点をまとめて、この記事を終わりにしたいと思います!
インターネット環境を活用する!
英語を身に付けるためには、大量の英語インプットが必須条件でした。
インプットの方法として、
- 英語を聞かせる
- 英語を読ませる
の2種類がありますが、幼い子供の場合は文字を読めませんので、英語を聞かせることが現実的です。
また、親御さんが英語ネイティブではない場合、子供に話しかけることでその時間と質を確保することも難しいと言えるでしょう。
可能性があるとすれば、インターネット環境を活用して大量の英語インプット時間を確保することです。
最初は市販の英語教材も使うこともおすすめですが、何年も同じものを飽きずに使い続けることは現実的には難しいでしょう。
ネット上には質の良い無料教材も豊富にあります。
あまりインターネット環境に馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、この機会に色々と試してみると新しい発見があると思います。
オンライン英会話をうまく使う!
インターネット環境の充実に関連していますが、オンライン英会話スクールをうまく活用することが子供の英語教育成功の鍵だと感じます。
オンライン英会話は、
- 外国人の先生とマンツーマン
- 格安で週2回以上のレッスンが可能
- オンライン無料教材が豊富
というメリットがあります。
コロナ蔓延を経て、世界基準の高い質を担保した英会話スクールを利用できるようになったのです。
身近にある英会話スクールとの違いをぜひ体験してみてください。
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私が子供の頃には考えられないほど、英語環境が整えやすい時代になりましたね。
参考にしていただければ幸いです!