ゆるく続けるおうち英語が成功の秘訣?無理なく走り続けよう

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「毎日もっと英語を聞かせたほうがいいのかな」
「最近あまりできていないけれど、これで大丈夫?」
「毎日何時間もやってる人もいるみたい」

おうち英語を続けていると、これで大丈夫かなと不安を感じることがあると思います

わが家はゆるすぎるのではないか。もっと頑張ったほうがいいのではないか。

大学英語講師はむ先生

英語講師の「はむ先生(村上里実)」です。わが家でも、毎日同じ量をこなすのではなく、その時々の生活に合う形へ変えながら、おうち英語を続けてきました。

SNSでは、毎日何時間も英語に触れている家庭や、幼いうちから英語を話したり読んだりする子どもの姿が目に入ることもあるでしょう。

けれども、おうち英語は、数か月で結果を出して終わるものではありません。子どもの成長や生活の変化に合わせながら、何年も続けていく取り組みです。

大切なのは、一日ごとの濃さではなく、親子が疲れ切らずに英語との接点を残すことだと思います。

この記事では、

ゆるいおうち英語が成功しやすいのかを、
子どものやる気、親の負担、言語習得に必要な時間という三つの視点


から考えます。

タップできる目次

ゆるく続けるおうち英語はなぜ失敗しにくいのか

おうち英語の「失敗」は、到達点の低さではなく“やめること”

まず、おうち英語における「失敗」とは何かを考えてみましょう。

英語がペラペラにならなかったことでも、予定していた教材が終わらなかったことでもありません。

私が、いちばん避けたいと感じることは、英語との接点そのものがなくなってしまうことだと考えています。

どれだけ内容の濃い一年を過ごしても、翌年から英語をまったく使わなくなれば、身につけた力は少しずつ薄れていきます。

一方で、進み方がゆっくりでも、英語を聞く、読む、話す生活が続いているなら、学びは途切れていません

言葉、特に外国語の習得は、一年や二年の取り組みでは、目に見える差がつかないこともあります。

けれど、5年、10年という単位で見ると、続いていること自体が大きな力になります。

おうち英語の状態を判断するときは、

「今日はどれだけの時間できたか」

ではなく、

「このやり方を、来年も続けられそうか」

と考えてみてください。

一日ごとの濃さよりも、英語のある生活が残っていることのほうが大切です。

ゆるいと遅い、がんばると速い。それでも期待値はゆるいほうが上

もちろん、たくさん取り組んだほうが、短期間では速く進みます。

同じ半年間なら、一日30分よりも、一日2時間英語に触れた子のほうが、多くの英語を吸収するでしょう。

問題は、その生活を何年続けられるかです。

おうち英語で目指す力にもよりますが、聞いて分かる英語を育て、会話や読書につなげるには、数年単位の積み重ねが必要です。

一つの目安として2,000時間を考えた場合、一日1時間でも約5年半かかります。

一日30分なら、10年以上です。

もちろん、時間だけで英語力が決まるわけではありません。

聞いている内容、理解度、人とのやり取り、読む経験なども関係します。

それでも、短期間だけ集中して終わらせられる学びではないことは分かります。

おうち英語は、最初から長距離走を想定して始めるものです。

速く進んでも途中で苦しくなって止まってしまう方法と、ゆっくりでも生活の中に残り続ける方法。

10年後、20年後にどちらが多くの英語を積み上げているかを考えると、後者のほうが安定しています。

ゆるさは妥協ではなく、設計の話

「ゆるく取り組む」と聞くと、目標を下げたり、できないことを諦めたりするように感じるかもしれません。

けれど、ここでいう「ゆるさ」は、何もしないことではありません。

楽に続けられることを残し、負担の大きいことを減らすという、仕組みの話です。

  • 英語の動画を見る
  • 音声付きの絵本を楽しむ
  • オンライン英会話で先生と話す
  • 子どもが一人でも進めやすいアプリを使う

こうした取り組みを生活の中に置くことができれば、親が毎回教えたり、教材を作ったり、子どもを説得したりしなくても、英語との接点をつくれます。

何が子どもの英語につながり、何が親子の負担を増やしているのか。

それを見分けられるようになると、やることは自然に少なくなります。

また、理論に基づいて「正しい方向に進む」ということも大切です。

英語であれば、何でもよいというものではありません。

わが家の「ゆるいおうち英語」の記録(0~6歳)

ゆるいおうち英語が続く理由|子どもの燃料は、親のほうにある

子どもに「将来のため」は物理的に効かない

大人は、今は大変でも、将来の目標を考えて勉強を続けることができます。

  • 資格を取りたい
  • 仕事で英語を使いたい
  • 海外旅行で困らないようにしたい

半年後や一年後の自分を想像し、今の負担を引き受けることができます。

けれど、幼い子どもに同じ考え方を求めることはできません。大人と子供は違います

「将来、英語ができると困らないよ」
「受験のときに楽になるよ」

そう伝えても、その未来を実感して、今日の練習を頑張れるわけではありません。

先の目標をもとに、自分の行動を調整する力は、成長とともに少しずつ育っていくものだからです。

そのため、子どものおうち英語を、本人の意志や努力だけで動かそうとすると無理が生じます

子どもが自分から英語を選ばないからといって、やる気がないわけではありません。

まだ、自分一人で長期的な学習を設計する時期ではないだけです。

燃料は「今、楽しい」しかない

幼い子どもを動かすのは、将来の利益よりも、今この瞬間の気持ちです。

  • 面白い
  • もっと見たい
  • 先生と話したい
  • この本の続きを知りたい

こうした気持ちがあるから、子どもは同じ歌を何度も聞き、好きな動画を繰り返し見て、知っている言葉を使おうとします。

これは、子どもっぽい弱い動機ではありません。

自分が面白いと感じるから取り組むことを「内発的動機づけ」といいます。

ごほうびや評価など、外から与えられる理由だけで動くよりも、活動そのものを楽しんでいるほうが、長く続きやすいと考えられています。

現役英語講師はむ先生

これは大人でも同じです

もちろん、シールやちょっとしたごほうびがすべて悪いわけではありません。

始めるきっかけとして役立つこともあります。

ただし、ごほうびがなければ動かない状態になると、それを用意する親の負担も増えていきます。

おうち英語を長く続けるなら「英語をやったら何がもらえるか」よりも、「英語そのものの中に、好きなものがあるか」を大切にしたほうが安定します

子どもは、弱い意欲しか持っていないのではありません。

好きだから続けられるという、強い意欲のみで動いています

だからこそ、楽しさを削って量だけを増やすと、かえって英語から離れてしまうことがあります。

楽しませる人と、成果を心配する人が同じという負荷

子どもが自分一人で学習を組み立てられない時期には、周りの大人の支えが必要です。

おうち英語では、その役割を担うのは、ほとんどの場合、親です

英語教室であれば、先生がレッスンを進め、子どもを楽しませ、英語を使う機会をつくってくれます。

親は、少し離れた場所から見守ることができます。

ところが、おうち英語では、

  • 英語を用意する人
  • 子どもを誘う人
  • 続け方を考える人
  • 成果を気にする人

が、すべて同じ親になります。

子どもには楽しく取り組んでほしい。

でも、せっかく時間やお金をかけているのだから、少しは成果も出てほしいと感じることでしょう。

  • もっと聞いてほしい
  • きちんと読んでほしい
  • 昨日できたことが、今日はできない

そうした気持ちが生まれるのは、親が欲張りだからではありません。

楽しさをつくる役と、進み具合を確認する役を、同時に引き受けているからです。

おうち英語がしんどくなるのは、親の忍耐力が足りないからではなく、もともと負担の大きい構造になっているためです。

親からの供給が止まった瞬間、すべてが止まる

幼い子どもの場合、自分で教材を比較し、時間を決め、毎日英語を続けることはできません。

  • 動画を選ぶ
  • 音声を流す
  • 絵本やアプリを用意する
  • オンライン英会話を予約する

こうした土台をつくっているのは親です。

そのため、親が疲れ切ってしまうと、子どものやる気に関係なく、おうち英語の仕組みそのものが止まります

ここは、とても大切なところです。

おうち英語を長く続けるために最初に守るべきなのは、子どもの学習量ではありません。

親が無理なく取り組みを続けられる状態です。

毎日たくさん取り組むことよりも、

  • 親が準備に追われないこと
  • 子どもとぶつからないこと
  • 忙しい時期にも最低限が残ること

のほうが、長期的には重要です。

ゆるさは、続けるためのちょっとした工夫ではありません。

親子のおうち英語を止めないための、土台のようなものです。

▷ 年齢別|はむ先生がお勧めする おうち英語の始め方

ゆるく長いおうち英語のほうが伸びる理由|がんばらないメリット

プレッシャーが高いとインプットは素通りする

英語に触れる時間を増やせば、増やした分だけ身につくとは限りません。

不安や緊張が強いときには、聞こえている言葉に注意を向けにくくなります

第二言語習得では、不安や自信のなさなどが言語の受け取り方に影響することを、情意フィルターという考え方で説明することがあります。

ただ英語の音が流れているだけではなく、子どもがその英語に気持ちを向けられているかどうかが大切です。

大人であれば、

  • 今日は疲れているから短くしよう
  • 難しい教材はやめて、好きな動画を見よう
  • 今は集中できないから明日にしよう

と、自分で調整できます。

子どもは、まだその調整を一人ではできません。

その日の体調や機嫌、教材の難しさ、大人の声のかけ方によって、取り組みやすさが大きく変わります

同じ30分でも、好きな物語に夢中になっている30分と、終わるのを待ちながら座っている30分では、受け取る英語の量は同じではありません。

だから、時間を増やす前に、

  • 子どもが嫌がっていないか
  • 内容が難しすぎないか
  • 親が正解を求めすぎていないか

を見直す必要があります。

英語を残したいなら、まず英語を受け取れる状態を守ることが大切です。

現役英語講師はむ先生

幼児期のオンライン英会話の前は疲れすぎないように、気を使った覚えがあります。

効くのは濃さではなく累積時間|2,000時間という目安

子どもの言語習得は、単語や文法を一つずつ説明され、それを覚えれば完成するというものではありません。

聞いたり、読んだり、やり取りしたりする中で、少しずつ言葉の意味や使い方をつかんでいきます

  • 一度聞いただけでは分からなかった表現が、別の場面でもう一度出てきて、少し分かる
  • 何度も聞いているうちに、自分でも使うようになる
  • 絵本で見た単語が、動画や会話の中でも聞こえる

こうした小さなつながりが、長い時間をかけて増えていきます。

そのため、おうち英語では英語との接点をどれだけ積み重ねられるかが重要です。

日本語を母語とする人が英語を身につけるには、少なくとも約2,200時間の学習が必要だと言われています(外部リンク:文部科学省データ)。

2,000時間という数字も、すべての子どもに同じ結果を保証するものではありません。

何を聞いたか、どのくらい理解していたか、実際に使う機会があったかによって、伸び方は変わります。

それでも、英語は数週間や数か月で完成するものではなく、たくさんの接触を必要とすることを考える目安時間にはなります。

一日30分は少なく見えるかもしれませんが、1年で約180時間、10年なら約1,800時間です。

日によって少し多い日があれば、十分に大きな積み重ねになります。

子どもに2000時間の英語学習をどうやって達成させるの?

ゼロの日を作らないほうが、1日の濃い日より価値がある

子どもは、覚えるのが速い一方で、使わないものを忘れるのも速いものです。

しばらく英語から離れると、以前は自然に理解していた表現でも、反応が遅くなることがあります。

もちろん、数日休んだからといって、すべてを忘れるわけではありません。

体調が悪い日や、旅行の日、学校行事で忙しい日まで、無理に英語を入れる必要はないでしょう。

ただし、「今日はできないから、また余裕ができたら始めよう」と考えているうちに、数週間、数か月と空いてしまうので、気が向いたときにだけ取り組むのはやめましょう

一度止まると、再開するためには、教材を選び直したり、子どもを誘い直したりする力が必要です。

そこで役に立つのが、五分でも残せる小さな習慣です。

  • 英語の歌を一曲だけ流す
  • 好きな動画を五分見る
  • 寝る前に音声付き絵本を一冊開く
  • オンライン英会話の日だけは英語を使う

1日に2時間取り組む日をつくるよりも、無理なく英語に触れられる道を残しておくほうが、長い目で見ると強い仕組みになります

大切なのは、毎日完璧に続けることではありません。

少し休んでも、またすぐ戻れることです。

失敗しない「ゆるく続けるおうち英語」のつくり方

必ず守る下限を決める

ゆるく続けるためには、最初に「これだけはやる」という下限を決めるとよいでしょう。

  • 朝、英語の歌を流す
  • 夕方に英語動画を一本見る
  • 寝る前に音声付き絵本を一冊開く
  • 週に一回、オンライン英会話を受ける

内容は、家庭によって違ってかまいません。

大切なのは、理想的な一日にできる量ではなく、忙しい日にも取り組める量にすることです。

  • 親が疲れている日
  • 子どもの機嫌が悪い日
  • 学校行事が続く日

そういう日にも実行できないものは、下限としては高すぎます。

「これだけでは少ないのでは」と思うくらいで、ちょうどよいこともあります。

下限の役割は、英語力を一気に伸ばすことではありません。

英語との線を切らないことです。

毎日「今日どうする?」を発生させない

おうち英語では、英語そのものよりも、毎日の準備や判断に疲れてしまうことがあります。

  • 今日は何を見せよう
  • どの絵本を読もう
  • 何分やればいいだろう
  • 嫌がっているけれど、続けたほうがいいだろうか

教材がたくさんあるほど、選ぶ回数も増えます。

一つひとつは小さな判断でも、毎日繰り返すと負担になります。

そのため、できるだけ「今日どうする?」を考えなくてもよい形にしておきます

  • 朝食中は英語の歌
  • 学校から帰ったら、好きな英語動画
  • 寝る前は、棚の右側にある英語絵本
  • 土曜日の朝はオンライン英会話

このように、時間帯や生活動作と結びつけておくと、親が毎回声をかけなくても始めやすくなります。

新しい教材を次々と探すよりも、同じ仕組みが自動的に回る状態をつくるほうが、おうち英語は続きます

ゆるい ≠ 無計画

ゆるいというのは、方向を決めずに気が向いたときだけやる、ということではありません。

正しい方向に、無理のない量を、淡々と続ける

これがゆるいおうち英語です。

方向が合っていなければ、どれだけ量をこなしても積み上がりません。逆に方向さえ合っていれば、量は少なくてもいずれ積みあがります。

そして「淡々と」が大事なところです。気合いを入れる日も、遅れを取り返す日も要りません。同じことを同じようにやって、その日は終わりにする

上限は決めなくても大丈夫ですが、私は子どもが「もう少しやりたい」というところで切り上げます。

明日も楽しくできる量を見極めるとよいでしょう。

現役英語講師はむ先生

もっとやりたいくらいで終わる方が、長く楽しめます。

10年後に残っているのは、飛ばした人ではなく続いた人

おうち英語を始めると、周りの子どもの進み方が気になることがあります。

  • あの子はもう英語を話している
  • あの家庭は毎日何時間も取り組んでいる
  • うちは、これだけでいいのだろうか

けれど、子どもの英語力は、数か月の進み方だけでは判断できません。

たくさん聞く時期もあれば、読書に夢中になる時期もあります。

英語より、学校の勉強や他の習い事を優先する時期もあるでしょう。

子どもの興味や生活は年齢とともに変化するため、おうち英語はその変化に合わせて形を変えながら、英語との接点を残していきます

10年後に残るのは、一年目に最も速く進んだ家庭とは限りません。

途中で形を変えながらも、英語を手放さなかった家庭です。

いま、思ったように進んでいないと感じていても、英語の動画を見たり、絵本を開いたり、誰かと英語で話したりする生活が残っているなら、失敗していません。

ゆるくて大丈夫です。

むしろ、ゆるいからこそ、次の一年にもつなげられます。

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まとめ:ゆるく10年続くおうち英語の考え方

最後に、この記事の内容をまとめます。

  • おうち英語で避けたいのは、英語との接点がなくなること
  • 幼い子どもは、将来の目標だけで学習を続けることは難しい
  • おうち英語を動かす土台は親がつくっている
  • 英語に触れた時間が、そのまますべて吸収されるわけではない
  • 一日の濃さよりも、長い時間をかけた積み重ねが大切
  • ゆるい ≠ 無計画

ゆるいおうち英語は子どもの成長と家庭の生活を考えながら、10年続けることから逆算した方法です。

今日は思うようにできなかったり、英語の時間が少なかった。

そんな日や時期があっても、また歌を一曲流し、絵本を一冊開けば、英語との線はつながります。

止まらず、戻りながら続いていくこと。それが、ゆるいおうち英語の強さだと思います。

  • 「何から始めたらいいか分からない」
  • 「うちの場合はどうしたらいいか相談したい」
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という方には、個別相談もお受けしています。

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