自宅で英語を取り入れた生活を始めようと調べていくと、「語りかけ」という言葉に出会います。
赤ちゃんにできるだけ英語で「語りかける」ことで、赤ちゃんの英語での発話が促されることを期待するものです。
はむ先生
はじめまして。大学で英語を教えている「はむ先生」と申します。
教歴は15年ほど。現在は仕事をしつつ、息子の相手をする、そんな毎日を過ごしています。
個別相談も行っています。どうぞお気軽にご利用下さい!
この記事にたどり着いた保護者の方は、将来子供に英語を身に付けて欲しいと考えていることでしょう。
しかし、日本語も話すことができない赤ちゃんに「英語での語りかけ」は本当に必要なのだろうかという疑問をもつ方もいるのではと思います。
実は、生まれたばかりの息子を前にした、5年前の私もその一人でした。
記事では、
- 英語での語りかけなしに英語を話すようになることは難しいのか
という疑問に答えていきたいと思います。
参考にしていただければ幸いです!
https://ouchi-schooling.com/eigonohajimekata/赤ちゃんへの英語の語りかけ|これって必要?
英語での語りかけとは「英語で話しかける」ことです。
日本語でも、言葉の分からない赤ちゃんに対して話しかけますよね。
例えば、機嫌悪く泣いていたら、「どうしたの?お腹がすいたの?」と話しかけます。
それを、英語で「What’s wrong? Are you hungry?」と話しかけます。
英語での語りかけにはメリット・デメリットがあります。
はむ先生
それぞれ見ていきましょう!
英語語りかけのメリット
英語での語りかけのメリットは、
- 英語を聞くことができる
- 自然な状況から言葉の意味を理解できる
- 英語は生活に必要な言語と認識される
が主にあげられます。
日本語と同じように英語が生活に取り入れられることによって、生じるメリットです。
言い換えると、子供は親が使う言葉を話すようになるので、英語を身に付ける可能性が高くなります。
はむ先生
保護者との共通言語が英語になるということです。
英語語りかけのデメリット
英語での語りかけのデメリットは、
- 語りかけには一定レベルの英語力が必要
- (英語で語りかけている時間分)日本語を耳にする時間が減る
- 日本語での語りかけが減ると母語習得が遅れる
が主にあげられます。
子供は聞いた言葉を覚えますので、耳にする言葉は語彙・表現共に豊富なことが望ましいと言われています。
質の高い英語での語りかけは誰でもできることではないので、自分の英語力を判断することが必要です。
はむ先生
私にとって英語は外国語なので、日本語の代わりにはなりません。
2番目と3番目の、赤ちゃんへの日本語での語りかけの時間が減ること、やり過ぎると日本語習得に影響があることは、最も大きなデメリットだと個人的に感じています。
▽母語の重要性についてはこちら▽
https://ouchi-schooling.com/eigo-kankyou/語りかけに限らず「親が積極的に関わる態度」は大切
親が積極的に英語に関わっている態度は、子供にポジティブな影響を与えます。
言い換えると、親が楽しそうにしていることは、子供も興味を持ちやすいと言うことです。
親による英語での語りかけに限らず、楽しそうに絵本を読んでいる、歌を聞いているなどの姿は積極的に見せていきましょう。
子供にとって親は、無くてはならない存在です。
無理強いをさせることは良くありませんが、親が大切だと思っていることは、子供も大切だと思う傾向にあると感じます。
はむ先生
赤ちゃんのうちは、一緒に英語時間を楽しむといいですね。
英語での語りかけなし|赤ちゃん時期は日本語で育てた体験談
これは個人的な考えですが、赤ちゃんへの英語での語りかけは必要ないと思っています。
その理由は2つあります。
- 英語語りかけによる日本語習得への遅れが気になるから
- 赤ちゃん時期に英語を話しかけなくても、英語を話すようになるから
私は日本語習得はとても大事だと考えているので、そちらを優先して息子Hiroを育てました。
0歳から4歳までの4年間、私は息子に英語で話しかけたことはありません。
結論からお伝えすると、もうすぐ5歳になる息子は、英語で日常会話ができ・簡単な本であれば読めるように成長しました。
はむ先生
わが家の事例を見て頂きたいと思います!
赤ちゃん時期に英語で話しかける必要はなかった
息子のおうち英語の記録から、赤ちゃんの時に英語を話していなくても、幼児期に英語を話せるようになることが示唆されました。
- 赤ちゃん時期に英語を話していたかどうか
- 幼児期に英語を流暢に話せるか
この2つには、因果関係はないのではと感じています。
第二言語習得の理論的にも、赤ちゃん時期に英語を聞かせていることは大切ですが、英語を話していることは重要ではないのです。
少なくとも息子は、英語を話すことを覚えたのは4歳の1年間です。
▽我が家のおうち英語はこちら▽
https://ouchi-schooling.com/ouchieigo-blog/日本語を話し始めると「同時に」英語も話せるようになることが、英語を身に付ける方法だと感じている方が多いのではないでしょうか。
これは、2か国語を同レベルに操るバイリンガルのイメージが生み出す勘違いではないかと感じています。
はむ先生
本当のバイリンガルは世界中でみても数パーセントです。
しっかり英語を聞かせていれば、幼児期からでも英語を日常会話程度であれば身に付きます。
親が英語を話す語りかけは、子供が英語を話す呼び水です。
それを日本語習得が大切な赤ちゃんの時期から始めなくても大丈夫というのが、私の結論です。
英語を話す相手は母でなくても良かった
息子は4歳からオンライン英会話を利用して、英語を話す環境を用意しました。
これは親が英語で語りかけをする環境の代用です。
わが家では、英語を話す相手は「遠い別の国に住んでいる英語の先生」ということにしました。
はむ先生
南アフリカの英語の先生にずっとお世話になっています!
当時、年少の息子には、私たちが日本語を話すように英語を話す人がいるということを伝えています。
息子が英語を話すと思っている人は、
- オンライン英会話の先生
- 幼稚園でたまにやってくる英語の先生
です。
幼児期にオンライン英会話を利用して話す練習をするという方法は、非常に効果が高く、1年間の継続で英語を話すようになりました。
▽1年の成果はこちら▽
https://ouchi-schooling.com/novakid-trial-lesson/私は、息子が英会話を始めて英語が話せるようになるまで、親からの英語語りかけ・話しかけはしませんでした。
はむ先生
英語での語りかけとしてはゼロですね。歌ぐらいは一緒に歌いました!
そのような状況でも、幼児期に英語を話す練習の機会さえ設ければ、英語を話すようになることが分かりました。
これは、言い換えれば、親が英語ができなくても「英語を身に付ける方法がある」ことを意味するように思います。
英語が苦手な親御さんにとっても希望が持てる結果だと感じました!
赤ちゃんへの英語語りかけ|親が担う必要なし!
日本語習得を優先して英語を生活に取り入れた息子のおうち英語の記録から、英語での語りかけについて、以下のことが言えるように思います。
幼児期に英語を話すようになるための環境:
- 0歳児の赤ちゃんへの英語語りかけは必要ない
- 1歳から3歳の期間に英語を聞かせる
- 4歳前後に英語を話す環境を用意する
1つの事例ではありますが、乳児期から英語を取り入れるデメリットを極力おさえて、早期英語教育のメリットを活かす方法として、参考にしていただければ嬉しく思います。
英語の語りかけの目的は「子供の発話を促す」こと
息子のおうち英語の記録から、0歳の赤ちゃんに英語の語りかけは必要ないことが示唆されました。
日本語を母語にする親御さんからの英語語りかけは、子供の話したいという意志を高め「英語での発話を促す」ことが目的です。
仮に0歳の赤ちゃんが英語を話したとしても、単語が限界でしょう。
0歳児は母語習得を始め、身に付けるべき大切ことがたくさんあります。
この時期に、英単語を言えることにどのような価値があるのかをよく考える必要があります。
▽聞き流しについてはこちら▽
https://ouchi-schooling.com/baby-eigo-kikinagashi/はむ先生
英語を「聞かせる」ことに関しても適切な時期があります。
英語での語りかけ(話しかけ)は適切な時期に
親御さんが子供に英語の語りかけを始めるなら、3歳半~4歳頃をおすすめします。
赤ちゃんに英語を聞かせるのに適切な時期があるように、英語での語りかけ・話しかけにも適切な時期があります。
時間を決めたり、曜日を決めたり、英語宣言をしたりして、親が英語で話しかけていると徐々に子供が英語を話すようになります。
はむ先生
息子は4歳になる少し前から、英会話スクールを利用し、英語を話す環境を用意しました!
この時期に、英会話スクールを利用することで同じ効果を得られます。
幼稚園に入学する時期になると、徐々に日本語が堪能になります。
もちろんまだ十分とは言えませんが、日々の園生活を通して、子供が自分の気持ちを相手に伝えられるようになります。
母語習得においても言葉が爆発的に増える時期です。
英語を使う環境を用意することで、英語力も同時に伸ばしていくことができるでしょう。
英語の語りかけ|保護者が方法を選択することが大切
赤ちゃんから幼児期に英語を生活に取り入れる方法に、絶対的な正しいやり方はある訳ではありません。
自然に身に付くと考えられがちな日本語を身に付けていく過程でも、知育に力を入れている家庭もあれば、そうでない家庭もあると思います。
どちらも結果として日本語を身に付けていきますが、身に付ける時期やその内容に差が出てくる場合もあるでしょう。
私は英語での語りかけに関しては、保護者がそのメリット・デメリットを理解し、選択することが大切だと思っています。
はむ先生
子育てで何を優先するかは価値観によりますよね!
子供の英語習得に関して保護者にできることは、
- 知識を付ける
- 子供を良く観察する
- 適切な環境を与える
ことくらいなのかなと思っています。
後悔しないためにも、親自身が納得できるやり方を見つけることも大切ですよね。
日本語でも言葉を話し始めるのに、最低でも1年くらいはかかります。
英語習得も同じです。
すぐに結果が出れば良いのですが、早くても1.5~2年くらいはかかるでしょう。
親はじっくりと構え、その時の子供の成長に合った方法を検討することが英語習得への近道だと考えています。
参考にしていただければ幸いです!